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恋人は、幽霊

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[0] 健二 2014/08/26 07:07 ザ-000,003,499号

酒問屋の寮に住み込んでいた。
入居当初、社長の娘夫婦が暮らしていた
2階の部屋をあてがわれた。
部屋は、緑色の絨毯が敷かれていて、オンボロな
建物と不釣合いな清潔さがある。
ソファーで、反っくり返る社長は、唾を飛ばしながら
「きみは、若いから頑張ってもらわないといけない。
だから、娘の部屋で生活してもらいますよ。」
と、ガハガハと笑う。

            つづく

21件のコメント 1番から21番を表示中

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[1] イチロー 2014/08/26 07:21 Ns/fhJJKCAf

おかげさまです。いつも感謝してます。

[2] 健二 2014/08/26 08:08 ザ-000,003,499号

ありがとうございます。
応援、よろしくです。

[3] テツ 2014/08/26 08:11 Ns/L7GGros3

続きをお願いします。

[4] 健二 2014/08/26 08:39 ザ-000,003,499号

仕事が遅くなり、辺りが暗くなった頃
駐車する車から、寮の、自分の部屋の窓を
観る。黒く街灯を反射する窓の向こうに、白い
影が映っていた。
車の音を聞いた、1階に住む若夫婦の友人が
声を掛けてくる。
「遅かったじゃないか。」
窓を見上げると、白い影は、消えている。
「社長の娘さん、来ているのかな?」
「え?なんでだ?」
「自分の部屋の窓に、白い影が見えたんだ。」
「おい、幸子。社長の娘さん、来ているのか?」
驚くほど、髪のぼさついた奥さんは
「そんなことないと思うよ。だって、いつも
来るときは、あたしに声を掛けるから。」
「部屋の鍵を掛けないのか?」
「部屋には、鍵がないよ。」
「泥棒が入ったか?」
「貴重品やお金なんか置いてないけどね。」
奥さんは
「どうする?警察へ電話する?」
「まずいだろう・・おれが一緒に行ってやる。」

           つづく

[5] 名も無きザビラー@ザ掲示板 2014/08/26 09:14 ry/fViDDd4S

途中で行間を空けてくれると読みやすい

[6] 健二 2014/08/27 11:59 ザ-000,003,499号

行間の改稿、了解しました。

[7] ビッグ・ザ・うどん 2014/08/27 12:11 ザ-000,000,103号

ろくろ回すか。

[8] 健二 2014/08/27 12:55 ザ-000,003,499号

そう言うと、友人は
自分の部屋からバットを持ち出す。
友人は、玄関の踊場から2階への階段を見上げ
大きな声で叫ぶ。
「おい!おれに、殴られたくないなら早く
出て来いよ!」
その声に驚いた、寮のみんなが顔を出す。
「どうしたんだ?」
友人は、階段を上がって行く。
「泥棒かもしれないんだ。」
「え?泥棒?」

友人は、自分の部屋の扉を、勢いよく開ける。
しかし、部屋には、誰も居なかった。
2階の他の部屋も探したが、誰も居ない。

そして、その夜のことだった。

            つづく

[9] 名も無きザビラー@ザ掲示板 2014/08/27 15:09 uJ/mmoOTy8O

映画にしよう
舞台をNYに移してヒロイン役はウィノナ・ライダーなんてどうだろう

[10] 健二 2014/09/03 08:21 ザ-000,003,499号

友人夫婦の部屋には、娘と、タマという
猫がいる。
タマは、黒毛のまだら模様で、友人が面白半分に
エサをあげていたせいか、ずんぐりと太っている。
やけに、人なつっこく、それでいて、ちょっかいを
だすと、歯を剥き出して怒る。

就寝しようと台所で歯を磨いていると、気配から
振り返ると、そこに、タマがいる。
部屋の扉を閉めていると、扉をガリガリと引っ掻き
開けろと催促して以来、いつものように、半開きし
た扉から入って来たのだ。
しかし、タマの様子が変だった。
窓の一点を見つめ、ジッと動かない。
声を掛けても、動かない。
顔を覗き込むと、視線が何かを見つめている。
「何を見ているんだ?」と視線の先を見るが
何もいない。
ただ、ジッと見つめていると何かの気配がして
いるように感じる。
  
              つづく

[11] 名も無きザビラー@ザ掲示板 2014/09/04 07:36 oa/whDVoKnB

続き早く

[12] 健二 2014/09/04 21:08 ザ-000,003,499号

車両の盗難を避けるため
寮の駐車場には、何個かの街灯が闇を照らしている。
窓ガラスに、反射する光の影が、動いたような気が
する。
タマが「ニャー!」と哭く。
タマを振り返ると、タマは、自分の肩の上あたりを
見つめている。
「ふふふ・・」という声が耳元で囁く。
「え?」
と思うと、なぜか、全身の肌が泡立つ。

          つづく

[13] 健二 2014/09/04 21:48 ザ-000,003,499号

子供の頃、ゴキブリを手で捕まえようとした。
カブトムシみたいに、黒光りした虫が興味の対象
だった。
「捕まえちゃだめよ!」と母に、手を叩かれる。
「この虫は、怖い病気を持っているの。
カブトムシやクワガタじゃなの。」
と、ゴキブリが、小児麻痺を介在する生き物で
あるのを説明した。

それ以来、自分の生存本能からか、強い恐怖が
ゴキブリへ伴なうようになった。
それは、死への恐怖と並行していた。

           つづく

[14] 健二 2014/09/10 07:03 ザ-000,003,499号

寮の隣にアパートがあり
そのアパートの2階の一室で
ひつり暮らしの若い女性が自殺したと聞いた。

どんな理由から自殺したのか想像するしかないが
人が死ぬと、想いはカタチとなって残るのかも
しれない。

死が安楽の境地であるのか
それとも、現世の想いを引きずった間々
苦しみ続けるのか
どう考えても、後者の現実が用意されているような
気がする。

あれ以来、自分の部屋には、幽霊が住み着いている。
夢の中へ現れたり、金縛りになったりする。
その度に、頭の中や声に出して語り掛ける。
「きみは、何をしてほしいんだ。」

           つづく

[15] 健二 2014/09/10 07:30 ザ-000,003,499号

「最近、顔色が良くないぞ。」
と友人が言う。
「自慰をし過ぎると貧血になるぞ。」

タマが自分の布団へ潜り込み、勃起した
アソコを舐めて射精したことを話すと
友人は笑いながら、
「バター犬じゃなくて、猫かよ。
そういえば、このまえ、タマはネズミを咥えて
いたぞ。」

友人が言うには、猫の舌はザラザラしていて
気持ち良いのと、イカ臭いアソコをカジラレルと
病気になる・・って、どんな病気だったんだ?
それより、経験者か?

          つづく

[16] 健二 2014/09/11 09:44 ザ-000,003,499号

社長の娘が遊びに来た。
色白で、どこか、自分が女であることを
恥じているようなところのある女だった。

旦那は、かなり年上で、何処で知り合ったのか
想像すると、酒の勢いからか、それとも見合いかと
想ってしまう。
社長なら見合いも、胸算用とも想うだろうし
それよりなにより、娘は発情している。

一度、寮の玄関で自分の名前を呼ばれ、娘の
胸のはだけた、ミニスカートの姿を見たとき
想わず勃起して、娘に笑われたことがある。

           つづく

[17] 健二 2014/09/13 23:37 ザ-000,003,499号

目的が何であったのか、問うことが必要だ。色々な
状況の中で、自分が前向きであると信じるものが
選択を強いている。
行動の理由が、それ自体、矛盾していても
正当を要求するのは、選択故であるだろう。
しかし、必要なのは、存在の根幹へ答えるもので
あるのは確かである。
自己の疑問へ答えることだ。
組織や人の関わりと、自己を結ぶのは、そうした
価値への自己判断だと理解していた。

ある日から、幽霊と会話するようになる。
幽霊も、元は人なのだ。
死後の世界が、想像できないだけのことだろう。
しかし、想いは、一貫している。

幽霊とは、夢の中で、セックスをした。
実際は、タマが手助けをしたが、それより
異性の残像が快楽を刺激していた。

死を選択した者へのレクイエムが、生きている
者へのものとならなければ、死は、淘汰に過ぎない。
だから、幽霊の彼女を愛し始めていた。

[18] 健二 2014/09/22 18:55 ザ-000,003,499号

「卵が先か、それともニワトリが先か?」
それを対象して、「何が現実化?」
考えるとしたら、問題の提議の選択は
「何をすべきかを問う行為ということ。」

卵が先であれば、親を否定し
親が先であれば、子を否定する。

そうした考え方は、構造主義を擁立する。
もちろん、生存の成否を問う疑問に対してで
ある。

しかし、疑問は、生存としての理由である。
何故、生きているのか。
何故、生きようとするのか。
また、自分に対し答える心情的な、「幸福」への
イメージでもあるのだ。

[19] くるみ 2014/09/28 15:44 ae/pHuxqEoF

面白いです!!
応援してます♪

[20] 名も無きザビラー@ザ掲示板 2014/09/28 16:33 oa/lKHT1XMY

ぜんぜんおもしろくねぇよ

[21] 健二 2014/10/03 20:18 ザ-000,003,499号

幽霊はタマを借りて
フェラティオをする。
猫の動機がイカの臭いからだろうと
想いながら、鋭い牙が傷つけるのを
恐れる。
そうした、タマの舌を見ていると
自分の馬鹿さ加減に驚くのだ。
「私は、生まれるべくして生まれたんじゃない。
誰かが、私を導いたのよ。」
「自殺したのも、誰かの導きだと言うのか?」
「失意が私を盲目にした。」
「神を怨むのか?」
「・・・・」

身体の何処からか怒りが込み上げる。
手の平で、怒りの気が青白く光る。
「生き物へ死を与えるのは、生き物だ。
しかし、それは、生き物の道理じゃない。
生き物以外の存在になることだ。
否定が、生き物を拒否する。
・・であれば、僕は生きているよ。」

青白い光の手で、タマを抱く。
毛が逆立ち、瞳孔が開き、恐怖から威嚇する。
タマは、逃げて行き、霊が抜け出る。

「さあ、おいで、僕の中へお入り。」

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