サマラン 4335<><>2018/01/13(土) 17:22:23 ID:3f/u7qJfp1i<>前書き 
この作品は「ゼロの使い魔」の世界観やキャラクターなどを元にしています。
またハリーポッターシリーズと同名のキャラクターも登場します。
ストーリーはなるべくオリジナルにしていきたいです。<>サマラン物語 月の騎士 サマラン 4335<><>2018/01/13(土) 17:35:24 ID:3f/u7qJfp1i<>ここはグリーンランド王国。
古代に1人の魔法使いであるグリーン(魔法使い=以下メイジ)がこの地にやってきて、荒廃した大地に緑を茂らせ、文明を開花させたという。
古くから魔法により繁栄してきた王国グリーンランド。

この王国は白色人種を貴族階級とし、有色人種を平民とするカースト国家である。
貴族階級(白人)には魔法を学ぶ権利が与えられる。

そして秋。
王立魔法学院は新年度を迎えようとしていた。<> サマラン 4335<><>2018/01/13(土) 17:44:20 ID:3f/u7qJfp1i<>ここは アリアン伯爵家。

アリアン伯爵「行ってくるのだぞ。」
サマラン「わかったって!入学式に遅れるから!!」
伯爵婦人「荷物を早く馬車に乗せて頂戴!!」

サマラン「では、サマラ ド デミ アリアン 王立魔法学院へ行って参ります。」

2時間後ー

サマラン「えーっと入学式の会場はどこだー?!ヤバイヤバイ」
サマランは少女とぶつかる。

少女「きゃ!」
少女は尻餅をつくのだった。
<> サマラン 4335<><>2018/01/13(土) 17:44:57 ID:3f/u7qJfp1i<>×アリアン伯爵
○アリアン男爵<> サマラン 4335<><>2018/01/13(土) 17:50:44 ID:3f/u7qJfp1i<>サマラン「あー悪ぃ悪ぃ!大丈夫か?」

少女「へ、平民〜!!ぶつかっといて謝りもしないの??」

サマラン「いや俺はこう見えて男爵家の子息なんだが入学式会場はどこか知らないか?」

少女「アンタも新入生?野暮ったくて平民にしか見えないんだけど。悪いけど急いでるから!」

少女は小走りで去っていった。

サマラン「はぁ 先が思いやられるぜ,」<> 新おまんこ<><>2018/01/13(土) 18:17:39 ID:49/SiGZ7IWV<>●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
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これを見た人は確実に【不合格】です。これをコピペでどこかに1000回貼れば回避できます。
これは本当です。やらないと十年無駄になります.

私も最初は嘘だと思ったんですが、一応コピペしました。それでセンター私大に合格出来ました。
けどコピペしなかった友達がA判定とっていたのに、おちたんです。(慶応合格h.sさん)

俺はもうE判定で記念受験だったんだけど、コピペを10回くらいした途端に過去問が
スラスラ解けるようになって、なんと念願の早稲田に受かりました。(早稲田3学部合格r.kくん)

これを今年のセンター前に見てシカトしたら、センターミスって最悪です。(n.aさん)

コピペをしてから痔が治りました。(早稲田大学教授A氏)

信じられますか?この威力。

d26.GkanagawaFL5.vectant.ne.jp (;´Д`)<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/18(木) 21:54:31 ID:3f/u7qJfp1i<>サマランはやっと入学式会場についた。
ゴシック様式教会の聖堂において入学式は行われようとしていた。

グリーンランド王国および周辺国ではモモンガ教が信仰されている。グリーンランド王国では、モモンガは最初にグリーン(>>1参照)に魔法の力を与えたとしモモンガ教グリーン派が多数を占める。

サマラン「やっとついたか。よっこいしょ。」サマランが腰をかけると...

少女「あの時の平民じゃない。」

サマラン(うぜー奴の横に座ってしまったーーー!!)<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/18(木) 22:06:40 ID:3f/u7qJfp1i<>グリーンランド王立魔法学院の全校生徒数は約100人程であり、今年度の入学生は30人ほどだ。生徒は貴族の子女達が多数を占め、平民の学舎よりも生徒数は少なめである。

ちなみに入学式会場の教会も王立学院の敷地内にあり、生徒等が祈りを捧げたい時に訪れる。 

モワモワモワ

突如として会場に紫色の妖しい煙が表れ、それは徐々に人の形へと成ってゆく。
ザワつく会場。

校長「全員揃ったかな。よろしいかな。」

サマラン(す、すげえええ!!あの煙は校長だったのか!!)

<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/18(木) 22:59:52 ID:3f/u7qJfp1i<>校長「ワシの名前はダンブルドア。この学院で校長をしておる。新入生の皆にはこれから3年間この学院で魔法について学んだり、生活もしてもらう。実習なども豊富で、きっと刺激的な授業が君らを待ち受けているはずじゃ。
学院の敷地外にでる場合は許可証が必要などいくつかルールもある。生活面も含めた決まりについてはコルベール先生から、」

ダンブルドアに続き登頂部の禿げた50代くらいの男性教師が説明をはじめる。

コルベール「新入生のみんな入学おめでとう。私はこの学院で魔法化学を教えている。まず君達には敷地内にある寮で暮らしてもらうが、学院内の持ち込み禁止物について...」

コルベールは学院生活についての決まりなどを、生徒の質問の機会などを交えながら説明していく。

コルベール「とりあえず明日は午後から学院の敷地内を見て回ろう。まずは先生達が寮まで案内するので今日は休んで欲しい。君達の荷物は寮に届いているはずだ。
明日の正午にまた聖堂に集合するように。」

ダンブルドア校長「さぁ今日から君達の学院生活の始まりじゃ!!」

こうして、サマランの長くて短い3年間の魔法学院での生活が始まる。<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/18(木) 23:17:51 ID:3f/u7qJfp1i<>サマラン(あー終わった終わった)

少女「お待ちなさい。」
サマランの背後からピンク色の髪をした少女が話をかける。サマランとぶつかった少女だ。

サマラン「な、なんだよ。」

少女は小柄ではあるが、腕を組みながらサマランを見下すような態度で言った。
少女「あんた本当に貴族なの?平民にみえるけど。」

典型的なワガママ御嬢様といった感じだ。

サマラン「し、失礼だな...俺はアリアンド男爵家のサマランだ。そりゃ俺は半分は平民の血筋で養子だけど...」

少女「ふーん、やっぱ純血の貴族じゃないのね。平民、あんたさえよければアタシの召し使いにしてあげてもいいわよ。」

サマラン「慎んでお断りしておきます。(くそうぜー!!俺は貴族だっつーの!!)」

少女「あらそ。ま、長い学院生活になるだろうから宜しくね。あたしの名前はルイズ バリエール。公爵家の娘よ。」

サマラン「はは..(こ、公爵だぁあぁああ)」

サマランが衝突した少女ルイズはなんと公爵の娘であった。<> 名も無きザビラー@ザ掲示板<><>2018/01/19(金) 08:48:49 ID:Yj/Ioa6Tdwl<> 嬉しいな楽しいな幸せだなあ。<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/21(日) 19:50:16 ID:3f/u7qJfp1i<>サマラン「はは..(こ、公爵だぁあぁああ?!)」

ルイズ「そうよ。本来的にはアンタみたいな半平民(デミ コモナー)とは出合わないような階級なんだからね。」

サマラン「とりあえず宜しく。バリエール令嬢。」

サマランは傲慢な態度の同級生ルイズに対し少しの不安を覚えながらも1年生寮の自室に行く。窓から見える景色はなかなか良い。

夕陽が空を焦がし遠くに望む山の木々は風にかすかに揺れていた。

サマラン(この生活にも慣れるかなー。)
サマランが少しホームシックになっていると「コンコン」とノックがした。<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/21(日) 20:05:37 ID:3f/u7qJfp1i<>そこには1人の美少年が薔薇をくわえ立っていた。
風になびくようなブロンドのウェーブの頭髪に透き通るような蒼い瞳にスラリと伸びたスタイルをしていた。

ギーシュ「やぁ。僕の仲間はギーシュ。隣だね。夕飯が終わったら新入生を集めて寮の一回にある広間で皆で自己紹介でもと思っていてね、無理にとは言わないが暇なら来てくれたまえ。じゃね」

サマラン「行けたら行くよ。」
(ナ、ナルシストくせー!!つーかコイツ隣かよ!!ルイズといいコイツ(ギーシュ)といいなんか府に落ちないというか、キャラ的に引っ掛かるんだが...。)

王立魔法学院の食事は各学年の寮にある一階の広間で出される。1年生男子寮は三階建てでありサマランの部屋は二階に位置している。
<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/22(月) 01:51:45 ID:3f/u7qJfp1i<>夕食の時間、カーン カーンと鐘がなる。
1年生の15人の男子生徒達は広間に集まり夕食を開始する。

カチャカチャとナイフとフォークで食事をする生徒達。活気や会話があまりないのはまだ入学初日で距離があるからだろう。

サマラン「やはり夕食でどんなものが出るかが何より重要ですな。」

サマランの横に座っている小太りの生徒も相槌をうち言う。

小太り「そうだよねー。僕は量が少ないと思うけど...。」

この微妙な空気間を破るようにギーシュが皆に言う。
ギーシュ「みんな、初日で疲れているのは分かるが、食事を終え一段落したら再度ここに集まり自己紹介をしあわないか!僕達はこれから長きを共にする仲間なのだよ。」

夕食を終えサマランは再度 広間に行ってみた。すると12人くらいの生徒が集まっていた。

あそこまで大々的にギーシュが「自己紹会」を企画したのだから人が集まっていなければ可哀想だというある種の情けだったが、集まっていたので大丈夫だと思いサマランは自室に引き返し寝る事とした。

二階へ上がる途中に上から夕食の時にサマランの横に座っていた小太りの生徒が泣きながら降りてくる。
<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/22(月) 02:02:52 ID:3f/u7qJfp1i<>小太り「もう嫌だぁあぁあ!!帰りたいよ!!」
小太りの生徒は寮の外に駆けていく。それを追いかけるサマラン。

サマラン「夜中に寮の外にでたら校則違反だぞ!コッソリ抜け出すならまだしもそんな泣き叫びながらでは見つかる!」

広間に集まっていた生徒達も小太りの生徒に気付き後を追う。

寮の外で、サマランは小太りを捕まえる。

サマラン「どうしたんだよ。何かあったのか。」

小太り「家に帰りたいんだ!もっと沢山食べたいし!!ママがいないし!!」

サマラン「これから慣れるって。学院生活も楽しくなってくるはずだぞ。」

小太り「そんなの刑務所の中で自由を謳歌できると言ってるみたいなもんだよ!不可能なんだよ!懲役三年だ!最悪だー!」

他の生徒達も集まってくる。<> サマラン 4431 1/13 飲酒<><>2018/01/22(月) 02:20:08 ID:3f/u7qJfp1i<>ギーシュ「どうしたんだい。」

サマラン「ホームシックてやつだよ。俺も少しあるけどな。」

ギーシュはしゃがみ、泣き崩れる小太りの生徒に優しく手を当て尋ねた。
ギーシュ「君の名前は。」

小太り「マックだ。」

ギーシュ「いいか、マック。ここの寮の皆は仲間であり家族なんだ。一つ屋根の下で生活を共にして辛い時は励まし合う。何かあったら1人で悩まずに僕に相談するんだ。」

サマラン「とにかく、学院を出て帰るにしても今日は遅いし、寮でゆっくり寝たらどうだ。」

ギーシュ「ミスター サマランの言う通りさ。」

翌日
マック「サマラン、ギーシュ。昨日はごめん。僕、もうちょっと頑張ってみるよ。」

マックのその意志に、マックの親でもなんでもない筈のサマランは何故か安堵感を覚えていた。

サマラン(ここでは皆が家族...か...ハハ...)

<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 15:29:56 ID:3f/u7qJfp1i<>ここは女子寮

公爵家の娘ルイズバリエールは食堂でパンや目玉焼きといった朝食をとっていた。
魔法学院に入学してから迎える初めての朝、ルイズの胸中にはこれからの学院生活への不安も少しはあったが、それでも清々しい朝であった。

ルイズ「今日は学院内を案内して貰えるんだったわね。」

ルイズの向かいの席で朝食をとっているモンモランシーという少女が少し眠たそうに言葉を返す。

モンモランシー「私の親も王立魔法学院の出身だからたまに話は聞いてたけど図書館が大きいらしいわよ。」

貴族の生徒達は勿論その先祖も貴族であり、名門である王立魔法学院を身内が出ている場合は多い。

<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 15:53:24 ID:3f/u7qJfp1i<>時刻は正午となり聖堂に集まった60人程の新入生達は、コルベール教員や他の教員達に
先導され王立魔法学院を案内される。

王立魔法学院の10ヘクタールほどの敷地内の中央には所々が艶やかに装飾された外装の巨大な校舎が悠然とそびえている。
魔法の実技のための実技館、図書館などもある。また、学年事の学生寮は勿論、
教員や給食係なども学院内に住んでいる。

コルベール「ここは購買所、授業が終わった午後などに訪れるといいでしょう。」

サマラン「こ...購買所..」

ルイズ「購買所というより、もはわちょっとした町ね。」

<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 16:19:42 ID:3f/u7qJfp1i<>そこには飲食店やパン屋、日用品や薬草などを売る店があった。

サマラン「マック、良かったな。金があればここで給食以外にも食べ物を食べたり、買ったりできる。」

マック「うん。本当に良かったよ、サマラン。給食だけだと僕には足りないから、また親に手紙を出してお金を送ってもらうよ。」

サマラン「おいおい、食い過ぎるなよ。あれ、そういえばギーシュは?」

マックは苦笑いしながら顎をくいと後方へ向けた。その先には女子生徒を口説くギーシュの姿があった。

ギーシュ「貴女はなんと美しいんだ。」
モンモランシー「いや〜照れちゃいますぅ〜。」

サマラン(なんだあれ...)
<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 16:37:50 ID:3f/u7qJfp1i<>>>17
※図書館や医務室は校舎内部にあるが、実技館は別館。魔法の実技は騒音もでるため。
寮は男女別に学年事にある。

※訂正
新入生の生徒数は男女合わせて30人。60人はいない。<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 16:52:08 ID:3f/u7qJfp1i<>>>17
訂正
○100ヘクタール
×10ヘクタール<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 17:27:59 ID:3f/u7qJfp1i<>http://www.yukawanet.com/archives/5065990.html
いろはす は水を名乗っていいのか
半分ジュースだよな<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 17:33:01 ID:3f/u7qJfp1i<>今日は腹が減る。
コンビニの弁当 コンビニのサラダ いろはす コンビニのケーキ。
これ夕食。いろはす はもう買わない。
ジュース系は体悪そ。
基本的には水道水やミネラルウォーター、お茶だけで全然生きれる。<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 17:38:05 ID:3f/u7qJfp1i<>帝国は飲食店経営で、経営面だけで料理には携わってないんだっけ?だから料理は不得意なんだよな確か。

帝国は何たべてるんだろ。料理関係だからって家でもうまいもの食ってるとは限らないよな。<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 17:40:50 ID:3f/u7qJfp1i<>コンビニの弁当...うめぇ(泣)

よく噛んで食べよう。

<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 17:47:20 ID:3f/u7qJfp1i<>最近は男でも料理するし、誰でもそこそこ料理できるのは当たり前なんだよな
料理つくって自分の作ったものを写真とるとかして自己満足してる人もいるし

帝国は自称料理うまい だけで
他人に自分の料理を食わした事あるの

調理師免許とか持ってるか<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 17:51:37 ID:3f/u7qJfp1i<>ヤバ。書くスレ間違えてた。<> サマラン 4658<><>2018/02/07(水) 19:43:16 ID:3f/u7qJfp1i<>昨日に飲酒してから調子が悪い。せっかく留置所でデトックスしたのにジュースとかも飲みすぎてしまった。酒は毒だと再確認する結果になった。

今wowowで「はじまりへの旅」をしてるな。<> 名も無きザビラー@ザ掲示板<><>2018/02/07(水) 21:38:49 ID:3f/u7qJfp1i<>>>21-27は小説とは全く関係ない事です。書くスレを間違えてしまいました。失礼しました。
今後は小説の誤字などケアレスミスにも気を付けながら書いていくので宜しくお願いします。
<> サマラン<><>2018/02/07(水) 22:00:27 ID:3f/u7qJfp1i<>ギーシュはどうやらモンモランシーに一目惚れをしたらしい。ギーシュは性格に多少キザなところがあるが美青年なので、モンモランシーも満更でもなさそうだった。

サマラン「出会ってその日にカップル成立かね。」

コルベール教員「この購買エリアにあるカフェのケーキと紅茶はおいしくてね、私も食べるんだよ。」

続いて校舎の内部を案内される事となる。ちょっとした宮殿のような造りであり、噴水のある中庭があり庭師によって整えられている。全校生徒約100人に対しては十分すぎるほどの広さだ。

<> サマラン<><>2018/02/07(水) 22:28:42 ID:3f/u7qJfp1i<>一通り、新入生達が王立魔法学院の施設などを見終わった後、学院のスケジュールの再確認がされる。

コルベール「グリーンランド王立魔法学院のスケジュールは、朝食は7時30分 授業は午前9時から11時30分 昼食を挟み、午後の授業は1時から3時まで。夕食は6時だ。午後8時以降は寮で過ごしてもらう。わかったね!」

サマラン「授業時間は合計で...えーと..」
マック「4時間30分だね。」

サマラン「あまり多くなくて良かったー。」

コルベール教員「えーと、君の名前は、」
サマラン「サマランです。こっちはマック。」

コルベール教員「サマラン。宿題もきちんと出すからね。明日からはいよいよ授業が始まる。えっともう3時か..とりあえず今日は各人自由に残りの時間を過ごしてくれ。図書館にいったり購買エリアで何かを買うのも良いし...」

マック「ねぇサマラン。一緒にカフェに行かない?」
紅茶を一杯くらいならと思いサマランは承諾をしたが、予想外の人物までもが加わる事になる。

ルイズ「あたしも一緒していい?お茶の時間は大切よね。平民。」
相変わらずサマランをどこか見下した態度のルイズだが、特に拒否する理由もないのでサマランは承諾した。


<> サマラン 49 12<><>2018/02/13(火) 23:51:07 ID:3f/u7qJfp1i<>サマランとマック、そしてピンク色の髪を腰まで伸ばした公爵の娘ルイズはカフェへと行く。

ルイズはカモミールティーを一口飲み一息つくとサマランに語りかけた。
「あんた平民の血が入っていると言っていたわね。」>>9参照

サマラン「あぁ、俺はアリアンド男爵家の養子でな、でもちゃんと貴族としての教育は受けてきたんだ。」

マック「サマランはなんか平民ぽいなと僕も思っていたけど。」

この世界では貴族階級である白人が魔法も含めたあらゆる力で平民を従属させている。
平民とはグリーンランドの位置するセルゲリア地方より遥か東方にある地域から連れてこられた者達であり、人種的にはコーカソイドではなくモンゴロイドに分類される。

サマラン「それが何か?」

ルイズ「昨日も言ったと思うけど、もう一度いうわ。あんたアタシの召し使いになりなさい。」<> サマラン 49 12<><>2018/02/14(水) 00:17:40 ID:3f/u7qJfp1i<>ルイズ「あんたには平民の、つまりは裸で殺し会いをしていた野蛮な黄色人種の原始人の血がながれてのよ。穢れた血だわ。あんたには拒否権は無いの!」

マック「サマラン、いいんじゃないの?」

相変わらず破天荒なルイズの態度。もしかしてヒステリーでも持っているのか等と思いつつもサマランは恐る恐る訊いた。

サマラン「召使いというのは何をすれば?」

ルイズ「やっと、その気になった?まず授業では必ず御主人様の隣に座る事!御主人様の言う事は必ずきく事!何があっても御主人様を守る事!それから○×@/.」

サマラン「はいはい、わかりやしたって。」

こうしてサマランの学院生活&ルイズの召使いとしての生活が始まったのだった。<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/21(水) 22:59:04 ID:3f/u7qJfp1i<>2

午前9時前。グリーンランド王立魔法学院の中央に位置する7階建ての本校舎の3階にて授業が始まろうとしていた。まだ眠たい体に鞭をうち起き、若干の眠気をこらえながらも出席したサマラン、そんな彼を尻目にルイズは毅然と前方を見つめながら座っていた。

「おはよう、ルイズ。」サマランがルイズの右隣に着席する。

「アタシのことはご主人様と呼んでちょーだい、それから...召し使いが女子寮前まで迎えにも来ずに、ご主人様より遅れて来るってどういう事かしらぁ??」

「え...はぁ??」
そうだった。昨日はこの伯爵家の息女ルイズの召し使いとなる事を口ではあるが承諾したのだった。

「本気で言ってるのか!!」
驚きつい大きい声をだすサマランに教室内が少しザワつく。

「当たり前でしょ?召し使いなんだから。そんなこともわからないの?」ルイズは何が問題なのか分からないと言わんばかりに言った。

そんな教室内の空気を断ち切るかのようにパンパンと手を鳴らす音が前方でする。
「私の名前はスネイプ。授業を開始する。教科書は持ってきたかな?」<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/21(水) 23:12:14 ID:3f/u7qJfp1i<>肩にかかるくらいの黒髪を額の中央でわけた40歳くらいのスネイプという男性教員は漆黒のマントに身を包んでいた。その声は低く落ち着いており粘りがあった。

「おいおい、地獄からやってきたいかにもな魔法使いって感じだ。」とある生徒が言うと、その生徒の口がスネイプの魔法によりジッパーでも締めるかのように閉口された。

「私の授業では私語は認めない。授業に関する質問があれば、名前をいい質問をするように。皆の名前をまだ覚えてないのでな。私の事はミスタースネイプと呼んでくれたまえ。それでは教科書の36ページを開きたまえ。」

そこには魔法に関する「火」「水」「風」「光」「闇」の5つの属性が記されていた。

「ご存知の者もいるかも知れないが魔法には五台属性があり、メイジにもまたそれぞれどの属性の色が強いかの個性がある。」<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/21(水) 23:25:18 ID:3f/u7qJfp1i<>「では、そこの黒髪の平民みたいなの。ケガ人を癒すのはどの属性の魔法かわかるかね?」スネイプはサマランを見て、低く、よく通る声でいった。

「えっと、サマラ ド デミ アリアンです。たぶん光の属性では?光には癒しのイメージがあるので。」
失礼だろと思いつつもサマランは答えた。

「うむ。確かに光属性の魔法には怪我人を癒すものが多いが、秘薬の調合などで素質を持たないものでもケガ人を癒す事は可能だ。それは魔法化学のコルベールの授業で触れられるだろう。」

特に魔法の事前知識もなく、いきなり質問され緊張した。そして、間もなく次はギーシュにスネイプから質問がされる。バラの造花を加えた気障なギーシュへ。

「では、そこのバラ。火属性のメイジは光属性の魔法を使えると思うかな?」<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/21(水) 23:52:05 ID:3f/u7qJfp1i<>「ギーシュグラモンです。以後お見知りおきをミスタースネイプ。火のメイジは火炎を操るメイジ故に光属性の魔法を使うのは不可能かと。」

「そういうメイジもいるが、正解とは言えないな。」

ギーシュが萎れたような表情で少しうつむき溜め息をつく。

するとルイズが答える。
「ミスタースネイプ。その質問にはYESともNOとも言いかねます。50%の火の魔力をもち、残りの50%がそれぞれ光と風の要素のメイジなら、そのメイジは火のメイジと言え光と風の要素も持っているのでその魔法も使えます。」

ふぅん、と少しの間を置きスネイプが言う。
「その通り、勉強熱心だな。えー」

「ルイズ バリエールです。」

「なるほどルイズ。これからは発言の前に一言いうように。そう。火のメイジと一言で言っても100%火の魔法のメイジは、それだけ強力な火炎の魔法を使えるが光の魔法は使えない。70が火で30が光ならば両方の魔法を使える。午後の部は実技館で諸君らがどの属性のメイジなのかを判別しようと思う。」

あの一見しかめ面で怖そうなスネイプに恐れず発言するルイズ、そして意外にも物知りなルイズを見て、少し彼女を見直した。<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/22(木) 02:11:18 ID:3f/u7qJfp1i<>授業の午前の部は終わり90分の昼休みとなった。(スケジュールは>>30参照)
カーンカーンと本校舎の頂上にある鐘が清んだ青空に響き渡る。

「おーいルイズ!」
「ご主人様、でしょ?物分かりが悪いのね。
」相変わらずルイズは見下したような態度だ。
「へいへい、ご主人様ね。」と卑屈に返事をするサマラン。
「女子寮までご主人様を迎えに来いとか本気なのかよ。」

「あたしは伯爵の娘よ。召し使いならそのくらいして当然でしょ。でも...そんなに嫌ならただでとは言わないわ。授業や宿題で分からないことがあれば教えてあげてもいいわよ。」

確かに魔法の知識が0といって過言ではないサマランは先程のスネイプとルイズのやり取りから、実はルイズは優等生なのではと感じていたので「本当に!」と嬉しそうに返事をした。

そのサマランの野暮だけど嬉しそうな反応をみたルイズは「べ、別にそのくらいなら良いんだから」と何故か少し照れたように言った。

鐘の音の中で遠方の常緑樹を背景になびくルイズの髪はキラキラと美しかった。少し変なところはあるけど紛れもない美少女だ。

「よろしく。」改めてサマランが言う。

「さて、昼食の時間ね。午後は実技館で属性の判別よ。アタシは女子寮に戻るわ。」

ルイズは女子寮に歩いていった。<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/22(木) 02:35:35 ID:3f/u7qJfp1i<>午後の部では1ヘクタールより少し広いくらいの実技館において新入生の属性判別が行われた。天井も高く声がよく響く。

ツカツカとスネイプが実技館の中央に行き魔方陣を床に描き大きなツボを置いた。そして動物の死骸を生け贄のようにツボの中に放り、ブツブツと何かを喚起する呪文を唱えだす。
「偉大なる我が国の始祖グリーンの何において姿を表したまえ。」

すると黙々と意志をもった闇のような煙が出現した。

「一人ずつ、この闇にナイフを用いて血を与えよ。すると、闇が諸君らの魔法属性を教えるだろう。」

まずはルイズが先陣をきり、指先をナイフで少し切り闇にかざす。すると...

「お前は風が60で光が40の風属性だな。」と暗雲のような煙が喋った。

生徒たちは改めてここは魔法の学院なのだと、非現実的な光景に「おぉ」と小さな歓声をあげた。<> NEWおまんこ<><>2018/02/22(木) 02:50:13 ID:49/SiGZ7IWV<>●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
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これを見た人は確実に【不合格】です。これをコピペでどこかに1000回貼れば回避できます。
これは本当です。やらないと十年無駄になります.

私も最初は嘘だと思ったんですが、一応コピペしました。それでセンター私大に合格出来ました。
けどコピペしなかった友達がA判定とっていたのに、おちたんです。(慶応合格h.sさん)

俺はもうE判定で記念受験だったんだけど、コピペを10回くらいした途端に過去問が
スラスラ解けるようになって、なんと念願の早稲田に受かりました。(早稲田3学部合格r.kくん)

これを今年のセンター前に見てシカトしたら、センターミスって最悪です。(n.aさん)

コピペをしてから痔が治りました。(早稲田大学教授A氏)

信じられますか?この威力。

d26.GkanagawaFL5.vectant.ne.jp (;´Д`)<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/22(木) 03:01:15 ID:3f/u7qJfp1i<>「良い組み合わせだ鍛練すれば回復魔法を風の魔法に乗せ離れた仲間を治癒することもできる」
「ありがとう御座いますわ。ミスタースネイプ。」
続いてマックが挑戦する。「火20水20風20光20闇20だな」

「えーじゃ僕は何属性になるの?」

「これは『オール』ここまで均一に属性が割り振られるのは珍しい。複数の属性呪文を組み合わせ強力な相乗効果を生み出すことが出来る。」

更にギーシュが試みる。「水100だ。」
「ギーシュは『ストロングワン』か。水のエキスパートメイジになる素質がある。」

「まぁ僕にかかればこんなもんかね、さぁ次はモンモランシー君がしてみなよ。」ギーシュに手をとられモンモランシーが前にでる。ブロンドの美しい巻き髪の生徒だ。

「ヒューヒュー」と微かにからかうような男子生徒達にスネイプがゆっくりと杖を向けると彼らは黙った。

「光80火10風10の光のメイジだな」
「光属性にも治癒の魔法だけでなく攻撃魔法もあり、オールマイティーな活躍も可能だ。」とスネイプ。モンモランシーの表情は少し明るくなった。<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/22(木) 03:31:18 ID:3f/u7qJfp1i<>まだ判別をしてない生徒はサマランとドラコというブロンドを整髪剤でオールバックにした少し意地悪そうな生徒だ。午前の部でスネイプに口を閉じられた生徒である。
ギーシュの企画した自己紹会にも来なかった生徒だ。<自己紹会は>>13参照>

ドラコの番になると彼は腰をあげゆっくりと威圧的にツボに近づき鮮血を垂らす。
「光50闇50。こいつぁ珍しいな。」

「なんとケイオスか。本来、光と闇を同時に宿すメイジは少ないのだが。」

「ハハハ 俺が一番レアなんじゃね。」そういいドラコはサマランに近づくと「最後だぜ平民君」と満足そうに言った。

「うるせーっての!見てろよ。」
サマランはツボにナイフでスッと指をきり血を飲ます。

「こりゃ判別不能だな」と闇は言った。
「どういうことだよ。まさか隠れた第6の属性とか?」

「オールでも無いか。残念ながら歴史的にも見つかっている属性は5つだ。前代未聞だがサマラン、お前の判別は保留とする。」
と相変わらず落ち着いたトーンでスネイプ。

「あんなには素質が無いんじゃないの?やっぱりメイジよりアタシの召し使いが適職ね。」とルイズが少し冷やかすように言う。

こうして授業はおわった。

みんなは自分の属性を知れたのに自分だけ分からず終いという腑に落ちないモヤモヤとした感情は、ルイズのいったように、素質がないという懸念に変わっていきつつあった。

「くそ〜どうなってんだよ。」

その日の夕方、サマランは屋外で夕陽を1人で見つめていた。そこへコルベール先生がやってきた。<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/22(木) 04:10:35 ID:3f/u7qJfp1i<>「どうしたんだいサマラン。浮かない顔して。」コルベールがそっとサマランの横に座りかける。

「コルベール先生、実は俺は平民とのハーフなんです。だから魔法の素質がないのかなって。」

コルベールは空を仰ぎ、そのままフーと息を吐きながら体を倒し芝の上に仰向けになる。
「焦ることはないんだ。魔法の適性はこの学院で少しずつ探していけばいい。」

「でも歴史的にも魔法属性は5つで、前代未聞だってスネ..ミスタースネイプが。」

「歴史的にはというのは、魔法学院の歴史という意味だよ。まだまだ魔法には解っていないこともある。だから研究も続いている。先生達だってまだまだ魔法については学ぶ側なんた。ダンブルドア校長が言っていたよ。」

時は少し遡り
ダンブルドア「ストロングワン、オール、ケイオス。うむ。今年の新入生は大粒揃いじゃの。それに判別不能の生徒、興味深い。」

スネイプ「えぇ、しかし彼にはメイジとしての素質が...。歴史的にも5属性以外の魔法は見つかっておりません。」

ダンブルドア「伝説の始祖、グリーンは異なる土地からここにやってきたという。彼の成した魔法は現存のどれにも類を見ない。もしかしたら彼にも特別な適性があるやもしれる。」

....

「そんな事を校長先生が?」<> エリオットロジャー担の肉体信仰者サマラン5032<><>2018/02/22(木) 04:32:06 ID:3f/u7qJfp1i<>「あぁ、サマラン。今の君に出来る事は落ち込む事でなく、逆に自信を持つことだ。君にも流れる貴族の血がきっと君を、君だけの魔法へと導く。そう信じるんだ。」

燃えるような夕陽が艶やかな魔法学院の外装をキラキラと輝かす。すると「おーい!」と後方から声がする。

ギーシュ、マック、そしてルイズがいた。
「行きなサマラン。お友だちが呼んでいるよ」

「なんか、ありがとうコルベール先生。」サマランはそういいルイズ達のもとへ行く。

ギーシュ「探したじゃないか。言ったろ?僕達は家族だと。」
マック「そうだよ。サマラン。」

最初は気障で胡散臭いと感じたギーシュ。少し抜けてるけど人懐こいマック。

そして...

「素質が無いってアタシが言ったのもしかして気にしてた...?謝るけど、でもご主人様から離れるのはゆ、許さないんだからね。」
不器用なお嬢様のルイズ。

「全然大丈夫だって。」
俺は少し照れ笑う。それぞれは寮に戻り、俺は同級生達と談笑しながら夕食を食べた。

窓を開けると一足早い冬の気配がした。月明かりに共鳴し輝く満点の星々のスーっと流れ星が瞬いた。そしてその日は終わった。<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 15:41:13 ID:3f/u7qJfp1i<>グリーンランド領土の南にある王都グリーンブルグ。王立魔法学院からは西南部に位置し、穏やかなエメラルドグリーンの海を望むグリーンランドの中枢都市である。

街は層のように壁で隔たれており、街の中央には立派な城がそびえている。そこには王族や侍従等が暮らしている。

芸術や魔法学校(王立魔法学院以外の学校)や建築といった学問を貴族に教えるための学校もある。

グリーンブルグの中央の城から離れるに従い、街は雑多な喧騒を帯びてくる。平民である有色人種達の姿も目立ってくる。

そして街の一番外側には平民達の住居がある。壁を隔てる毎に全く違った生活が営まれているのだ。<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 15:57:06 ID:3f/u7qJfp1i<>そんなグリーンブルグのまさに城中で話はされていた。

「平民達が臨国のカッラサームスタンの支援を受け反乱を起こそうとしているらしい。」

カッラサームスタンとは落ちぶれた貴族や追放された ならず者の平民達により建てられた国であり、彼等は人種の平等を信念に、グリーンランド国内の平民達からも支持されつつあった。グリーンランドの東に位置している。

「取るに足らない。あれを国とは認められない。破落戸の吹き溜まりだ。」

「しかし生産を主とする我が国の都市であるグリーンバーグにおいて、平民により魔石の剣の製法が盗まれる事件がありました。おそらくはカッラサームスタンへ流れたものかと。」

グリーンランドでは生産業は商業ギルドにより製法等は公にはされない傾向が強い。雇い主は貴族であるが多くの労働者たちは平民である。

「火種は小さい時に消しておくべきでしょう。メイジ達をカッラサームスタンに向かわせ火の海とし、国内の平民達の解放への希望を絶ちきる必要がありますぞ。」<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 16:10:44 ID:3f/u7qJfp1i<>カッラサームスタンは、元々東にあった隣国のブルーランドの国土に、落ちぶれた貴族や平民達が吹き溜まり突如として建国された国である。10年前の話である。

しかしブルーランドは自国土に現れたカッラサームスタンを積極的に排除する事はせず、
グリーンランドではカッラサームはブルーランドの傀儡のようなものだという見方も強い。

<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 16:50:21 ID:3f/u7qJfp1i<>「ブルーランドの出方を探る上でもカッラサームスタンにメイジ達を向かわせましょう。」

そんな会話から3日後、早速グリーンランドは10人程のメイジ達をカッラサームスタンに向かわせた。

メイジ達は「ノブレス・オブリージュ」と言い始祖に祈りを捧げると、馬に跨がり東に駆ける。グリーンランドでは貴族といえど戦線に立ち、家の名をあげるのが好ましいとされている。
魔法で箒に跨がり向かう事もできるが、馬よりは遅く余計な体力を使ってしまうので
馬が移動手段として使われている。

しかしそれは戦ではなく一方的なジェノサイドであった。<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 17:09:12 ID:3f/u7qJfp1i<>メイジ達はカッラサームスタンとの国境沿いへ到達すると、そこに築かれた壁を破壊し、ならず者の傭兵達を魔法で焼き付くした。自国は深夜、完全な夜襲である。

そして馬を疾駆させると葡萄の木々が見えてきた。近くに農村があるようだ。

メイジ達は農村につくと魔力が尽きんばかりに村を強力な魔法で攻撃し、燃えたぎらせ、壊滅状態とした。

メイジ「ジプシー(盗賊)どもが!!」

一人として、村人の逃亡を許さないメイジ達。あるメイジは村人の目玉を生きたままくり貫き、そこに男性器を差し放尿を始めた。

「たまってたんだよねー」

他のメイジは妊婦の股に剣を突き刺し赤子を引きずり出している。

すると他のメイジが遊んでいるんでないとそのメイジ達を注意した。勇敢なグリーンランド王国の王族親衛隊にとっては村の壊滅程度は簡単な事であった。

こうしてカッラサームスタンは死者730人と村2つの壊滅、農園の全焼を強いられた。
捕虜は取られなかった。一人残らず殺害するというグリーンランドの力強い意思の表れである。

これはグリーンランド側からは、その土地から名前をとり西カッラサーム遠征と呼ばれ、カッラサームスタンからはビルマの村虐殺事件と言われることとなる。<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 17:25:26 ID:3f/u7qJfp1i<>王都グリーンブルグでは、王族親衛隊のメイジ達が西カッラサームの村人から取ってきた戦利品である彼等の腕や頭蓋骨が晒されていた。それはカッラサームに協力する者はこうなるという力強いメッセージだった。

そして、その遠征話はグリーンランド王立魔法学院にも及んでいた。

サマラン「すげー!やっぱり王族親衛隊は強いや!」サマランが少年のように目を輝かせながら言った。

そしてルイズが「殺されたのは平民ばかりなのに、デミコモナー(半平民)のアンタがよく喜べるわね。それにアンタもう魔法学院に入学して1週間なのに魔法の属性も判明してないなんて...はぁ かわいそ」と少し呆れながらツッこむ。

「ぎーーーっ!人が気にしている事を!!」

それを教室の遠目から見ながらギーシュが言う。「あの二人は仲睦まじいね。モンモランシー。」

「私達ほどではないですわ。」と金髪の巻き髪のモンモランシーは言った。<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 17:50:21 ID:3f/u7qJfp1i<>コルベール教員が教室に入ってきた。
「今日は実習を行う。魔法学院から出て少し歩き裏山に行き薬草採集を行う。皆の学院外外出許可証は私の方から出しておいた。」

生徒達は東門から裏山に向かう。広い魔法学院の敷地から出るだけでも少しどころか結構歩いたような気になる。

秋ということで、木々も紅葉しだしている。
なだらかな傾斜に小川が流れる豊かな裏山。木々の隙間からの木漏れ日がルイズのピンク色の髪を輝かす。

「黙ってりゃ綺麗なのにな」などとサマランが心の中で思っていると、先方を歩くルイズが振り返り少し目が合い、すぐにお互いにそらす。<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 18:01:06 ID:3f/u7qJfp1i<>「薬草採集と銘打っているが、薬草でなくとも魔石や魔力を宿したものも見つけたら採集してくれ。」そうコルベールが言うと生徒達は散らばっていく。

さてと一人で怠けながらその辺の雑草でもむしっていようかとサマランが思っていると後ろから声がする。

「あんたら私と一緒!」ルイズである。

「こんな時くらい良いだろ!」

「あーもぅ うるさいうるさい!!アンタは黙ってあたしの言うことだけきいていればいいの!!」<> サマラン<><>2018/02/28(水) 20:49:47 ID:qF/DKLhyltu<>「ルイズ!!まさか俺が見つけた薬草まで横取りしたりはしないよな!!」
いつも仕方なくルイズに従っていうサマランはルイズに珍しく怒るように言った。しかしルイズは少しその白い頬を赤らめていた。サマランが初めて自分の事を名前で呼んだからであった。

「べ..別にしないわよ!い、良いからついて来なさい!!」

しばらく山を散策すると、少し高い崖の上に「なおし草」という薬草がはえていた。傷薬の元になるものだ。
しかしせっかくそれを見つけたものの手が届きそうもない、そこでルイズが言った。
「私は風のメイジだから、あんたを少し風の力で浮かして崖の上まで運んであげるわ。」

「俺で実験かよ。まだペーパーメイジなのに。」サマランが言った。

そしてその懸念は現実となる。グルグルと渦巻く風はやがて竜巻となりサマランを巻き上げ遠くに拐っていってしまった。

「サマランー!!」
<> サマラン<><>2018/02/28(水) 20:59:36 ID:qF/DKLhyltu<>その頃モンモランシーは一人で裏山を散策していた。いつもはギーシュと行動を共にする彼女だが、薬草については詳しく特にギーシュの助けを必要とはしないし、ぶっちゃけギーシュがウザかったのもあるだろう。

すると空から騒がしいわめき声を上げながら何かが落ちてきた。サマランであった。
「まぁ。あなた、」

サマランは事情を説明するとモンモランシーの光の魔法で治療をして貰うのだった。

一方その頃ギーシュはドラコと行動を共にしていた。<> サマラン<><>2018/02/28(水) 21:14:07 ID:qF/DKLhyltu<>ドラコ「薔薇のオカマ 今日はモンモランシーと一緒じゃないのか。」

ドラコがそう言うと、ギーシュは石ころに躓き転びそうになるが体勢を立て直す。
「僕はギーシュだ。最近はモンモランシーが前ほど僕に見向きをしてくれなくなってね。。」

「お前は粘着質そうだからな。距離感が分からずに相手に干渉すすぎて徐々にウザがられるタイプだ。しかも本人に悪気が無いからたちが悪い女にフラれた後は俺のストーカーか。ハハハ。勘弁してほしいね。」

「失礼な。ついて来ているのはお前だろうが!それに僕はモンモランシーにフラれてなどいない。」

「いいや、ついて来てるのはお前だろう!」ドラコがいい加減にしてくれと怒鳴る。

「じゃ、そういう事でいい。とにかく誰でも良いから一緒に話をしていたい気分なんだ。」

ドラコも意地悪な部分があり御世辞にも性格が良いとは言えないが、造花の薔薇を常にくわえたギーシュのナチュラルなウザさにイライラを募らせていった。
<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 21:55:02 ID:3f/u7qJfp1i<>ドラコとギーシュの間に不穏な空気が漂っていた。

「コルベールもいない事だしお前を俺のケイオス(>>41)の魔法で少しお仕置きしてやってもいいんだぜ。」とドラコがギーシュに言うとやってみろと言わんばかりにギーシュも構える。

ドラコの杖先から白い炎と黒い炎が渦巻きながら放出される。闇と光の攻撃魔法を混ぜ合わせた攻撃だ。

ギーシュも水の魔法をぶつけ、2つの攻撃は相殺される。

「バカな。炎に見えたお前の魔法と、水のストロングワンの僕の魔法が相殺だと?!」驚いた風にギーシュがいう。

対象的にドラコはギーシュの攻撃を意に介さずに言った。
「これ以上、俺をイラつかせない事だ。今年は冬の気配が早い。山火事にでもなったら大変だ。」

ギーシュにはドラコがまだ余力でも残しているかのように見えた。
「ケイオスの攻撃魔法..これほどか。。」<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 22:03:52 ID:3f/u7qJfp1i<>ルイズはサマランの名前を呼びながら山道を歩いていた。するとマックともう1人の生徒がいた。眼鏡をかけたハリーという生徒だ。

マック「このキノコ美味しそうだな。薬草じゃないけど採っていこう。」
ハリー「待てよ。そいつマジックマッシュルームじゃないか?」
マック「それじゃメイジの僕達にピッタリだな。」

「サマラン見なかった?」ルイズが言う。

マック「知らないな。それより、さっき凄い突風があったような。」

ルイズは気まずそうに事情を説明する。

マック「それじゃ、薬草探しどころかサマラン探しになっちゃうな。ハハハ。」

ルイズ「Mr.コルベールは?」

マック「そういえばコルベール先生は...。」


<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 22:18:39 ID:3f/u7qJfp1i<>ハリーがルイズとマックから少し離れた場所から手でクイクイと傾斜の下方を指している。サマランが見つかったのかとハリーの元にいく2人だが、それを見て少し驚いた。

そこにいたのはコルベールと、普段は学院内でコルベールと会話をしている場面を全く見ないスネイプだった。

それだけではなく二人はサマランの話をしていたのだ。

「となるとミスターサマランは..かつ...の、...リオットの家の...。」
スネイプの声は、ルイズ達が茂みから覗いている場所から、6メートルほど下にある場所から発せられているが、相変わらず谷底を連想させるような低く暗い声だ。

コルベール「あぁ。そのようだ。」

<> サマラン5157<><>2018/02/28(水) 22:28:27 ID:3f/u7qJfp1i<>覗き見なんて!貴族にあるまじき、こそ泥の如し行為をしている自身を「ハッ」と一瞬恥じたルイズはサッと立ち上がり、コルベールに声をかけ事情を説明した。その二人がまさに話していたサマランが行方不明なのだ。

「なるほど。私のディテクトなら大体2平方キロメートル以内なら見つけられるが、そこまで遠くに行ってる事はないと思う。」そう言いコルベールは詠唱する。

「ふーむ、全然、彼は無事なようだ。どうやらセニョリータ モンモランシーと一緒にいるようだ。」

ルイズはサマランの無事を知り安心したが、なんだか段々と腹が立ってきた。<> サマラン5157<><>2018/03/01(木) 00:43:35 ID:3f/u7qJfp1i<>ルイズ達の心配を他所にサマランとモンモランシーは山を散策していた。薬草や秘薬の調合について全く詳しくないサマランにとっては、モンモランシーは博識といっても過言ではない。
彼女と行動を共にしたことで不幸中の幸いか、サマランは薬草の“わけまえ”を沢山ゲットしていた。

「秘薬の調合って何だ?」とサマランがモンモランシーに問う。
「ステレオな魔女のイメージみたいに蛙や秘薬を鍋にいれて煮込み呪術などに使う事もあれば、精霊や悪魔を喚起するのに使用することもあるわ。薬草は便利ね。回復の魔法が使えない場合でもハーブを調合すれば治療できるわ。王族親衛隊のようにメイジは戦線に立つこともあるの。そういった時に薬草の知識は無駄にはならないのよ。」

「へー、なるほどナ。」とサマランが聞いていると後ろから何やら凄まじい気配がした。ルイズかと思い振り替えると。

そこには巨大な熊がいた。<> サマラン5157<><>2018/03/01(木) 00:55:41 ID:3f/u7qJfp1i<>直立すると4メートルはあろうか。その熊がサマランの後方10メートルほどにいた。

サマランはそっとモンモランシーの肩を静かに叩くと、口の前に人差し指を立てながら後ろに視線を送る。

モンモランシー「ひっ、あれはタイラントグリズリー...。この一帯には本来はいないハズだけど...」

次の瞬間、タイラントグリズリーはグオォ!!と叫びながらサマラン達目掛けて突進してくる。そしてサマラン達は一目散に山を駆け降りていく。

「まだ来てる?」
「あぁ!」
「あなたなんとかしなさい!」
「無理だ!魔法は使えないから!」
「私もまだ簡単な治癒魔法しか使えないの!」
「もう何も話すな!」

サマランと合流するためにディテクト(探知の呪文)を使いサマランの元に向かう
コルベール、スネイプ、ルイズ、マック、ハリーの前方からモンモランシーとサマランが走ってくる。とんでもない猛獣を連れて。<> サマラン5157<><>2018/03/01(木) 01:03:34 ID:3f/u7qJfp1i<>「ふぅ。困った。ディテクトは魔力を探知してメイジの場所を探る魔法。獣は予測できない。。」とコルベールが少しため息をつきながら言った。

スネイプ「コルベール先生、タイラントグリズリーはこの辺には生息しない種ですぞ。」

ルイズ「きゃ、きゃあぁ」

駆け降りてきたサマランとルイズはぶつかりサマランはルイズと共に地面に転がる。

コルベールが炎の魔法を唱えると、炎は蛇のようにうねりタイラントグリズリーに巻き付く。
マック「すごい!火をあんな生き物のように操るなんて!」

スネイプ「速やかに他に犠牲者がいないか確認を。実習は中止ですな...。」<> サマラン5157<><>2018/03/01(木) 01:28:39 ID:3f/u7qJfp1i<>生徒達は全員無事であった。
タイラントグリズリーは火の檻に捕らえられていた。

ドラコがタイラントグリズリーを檻越しにからかう「ハハハ このバケモノが!」
それに興奮したグリズリーはグオォ!!と威嚇する。するとドラコは驚き尻餅をついた。周りの生徒達は女子生徒を含め爆笑をする。

モンモランシー「はしたないわ。レディたるもの下に俯きクスクスと笑うものよ。ねぇルイズ。」

「そ、そうね。」ルイズはサマランとアクシデントではあるが抱きあう形になったことにモヤモヤした気持ちを抱いていた。

コルベール「おかしいな。これはタイラントグリズリー。セルゲリア(>>31参照)に生息する種だ。グリーンランド王国では危険指定生物3種であり一流メイジが届け出をしないと飼うことすら許されない。」

スネイプ「魔法学院はカッラサームと国境が近いですな。もしかして隣から来たのやも。」

コルベール「えぇ。我が学院は国境に近い。学院は強力なメイジも常駐している故、実は国境の警備も兼ねている部分も少なからずはある。とりあえずダンブルドア校長に知らせなければ。」<> サマラン5157<><>2018/03/03(土) 21:37:25 ID:3f/u7qJfp1i<>その時、サマランはふと気づく。遠目には、東の国境に向かい何やらゾロゾロと人々が移動しているのが見える。国境までは少し山を超えれば、あとはステップ地帯である。国境は壁で隔てられている。

「なんだあの連中は。」とサマランがタイラントグリズリーを尻目に言った。

ルイズ「おそらくは国境警備の増員ね。常駐の警備だけでは足りないのかも。」

「西カッラサーム遠征もあったし、物騒なことにならなきゃ良いんだけどな。」

「グリーンランドの生産業の情報がカッラサームスタンに漏れている可能性があるかも知れないと言う情報もあったわね(>>45参照)。グリーンランドで平民(黄色人種)は貴族(白人)から奴隷といっていい扱いを受けているわ。だからこの国から逃亡したり、人種に寛容と言われるカッラサームスタンへ逃れる平民達が多いの。」

ふーん、ルイズって意外にそういう話にも詳しいんだな、とサマランは感心し試しに訊いてみた。

「じゃさ、仮に平民がグリーンランドから逃げ出そうとしてるのが見つかったらどうなるんだルイズ。」

「あ、あたしの事はご主人様と呼びない!そうね。当然その場で殺されるわ。」

魔法学院でルイズの飯使いをするのも疲れるが、学院の外は外で危険なんだな。
<> サマラン5157<><>2018/03/03(土) 21:48:45 ID:3f/u7qJfp1i<>ここは魔法学院校長室。コルベールとスネイプがタイラントグリズリーを捕獲した事を知らせに入ると、そこには先客がいた。

そこには髪と髭を伸ばした 7フィートの大男がおり、ダンブルドアとなにやら話をしていた。

「話を割ってすみませんが、校長、裏山での実習中にタイラントベアを捕獲しました!生徒は無事でしたが」コルベールが興奮気味に言うと、

「それはワシのペットじゃよ。少し前にかいはじめてな。」と大男がいった。

コルベールとスネイプは唖然としている。

ダンブルドアの話によると、この大男はハグリットという名でありダンブルドアの旧友である。動物や自然を愛する部分があり国境付近で独りで自由に暮らしている。<> サマラン5157<><>2018/03/03(土) 21:56:30 ID:3f/u7qJfp1i<>「ちゃんとペットは鎖に繋いでおくできではありませんかな。」とスネイプ。

コルベール「隣国があの猛獣を放ったわけでは無かったのか。国境付近の緊張が増している気配がしたもので。」

「そうそう、今丁度そんな話をしておってな。」とダンブルドア。

「ハグリットとタイラントベアーが散歩中に何者かに攻撃を受けたのじゃよ。それでハグリットのペットも気が立っていたのじゃろうが、その件を報告に彼が来ていたんじゃ。」

ハグリットは暫くは身の危険も考え、魔法学院領地で生活する事となった。彼はクリーチャーにも詳しくたまに授業の手伝いや臨時教員を担当する事となった。<> 三毛蘭次郎<><>2018/03/04(日) 10:16:04 ID:Lx/rZhIk21v<>私もまだまだだけど、
もし、これからも書くなら、情景を言葉にすればいい。

私は最初に、
のび太がドラえもんに何かを求めた時の情景だ。

難しいよ。
言葉でのび太の葛藤を表すのは。

<> 三毛蘭次郎<><>2018/03/04(日) 16:58:29 ID:Lx/rZhIk21v<>ロープレもここまでだ。

分かるだろ、石原。
<> 5237<><>2018/03/08(木) 02:19:50 ID:3f/u7qJfp1i<>3

ここはグリーンランド王都であるグリーンブルグの中央にそびえる城の城中。城壁により下層のカーストと世界を隔て、高い城からは美しい海を望み、それは水面に月を映し静かに揺れていた。

城中に大使の一団が帰還した。

「して、どうであったか。グリーンランドとブルーランドの不可侵条約についての件は。」

不可侵条約は締結国同士での侵略行為をしないこと、また締結国は第三国を使っての間接的侵略および第三国への支援を行わない事とする条文であった。

「はい、ブルーランドはカッラサームスタンの大東により不可侵条約に好意的なようです。こちらがブルーランドからの信書で御座います。」

「フムフム。よくやった。」

「望外の喜びであります。国王。」

「しかし。カッラサームはブルーランドの傀儡とも思っておったが。条約により第三国であるカッラサームと、そしてブルーランドへの心配が軽減される結果となると良いな。」<> 5237<><>2018/03/08(木) 02:31:18 ID:3f/u7qJfp1i<>「それが国王、カッラサームは我が国とブルーランド両国の共通の内憂かもわかりませぬ。」

「ではなぜ、ブルーランドはカッラサームに10年間も自国領土を“占有”させておる。」

「それは一重にカッラサームが国家として、強いからかと。」

「どういう意味だ。あの平民だらけの国のどこが??」

「ブルースタンの強力なメイジが何名もカッラサームの者に殺害されたと聞きました。いずれは西カッラサーム遠征の報復として我が国にも危険が及ぶ可能性が...。」

「なるほど。カッラサームにもメイジがいるというのは知っておるが、そんなに強力なメイジが?国境警備は強化しておる。安心してよい。早々にあの成金国家を消さねばな。」<> 5237<><>2018/03/08(木) 02:46:19 ID:3f/u7qJfp1i<>「それともうひとつ。ブルースタンの情報によれば、カッラサームは建前では平民に権利を与え、人種平等などと謳っておりますが、実質的には平民を集め利用しようとしている可能性があると、」

「平民を囮にでもすると?」

「ご存知の通り、貴族には魔法の才能があり、万が一 平民に魔法の才能があったとしても我が国では平民に教育の機会は与えられません。
我が国は厳然たるカースト国家であり、貴族と平民が混血する事はあり得ません。」

「何がいいたい?」

「カッラサームの計画には、メイジである落ちぶれ貴族と平民との混血をつくり、魔法を使える“デミコモナー”を大量につくり育成し将来的には軍事国家を目指しているという話がブルーランドからありまして」

「うぬぬぬ...やはりあの破落戸国家は早々に地図上から消さねばなならぬな..奴等の骨も毛髪一本もこの世に残してはならぬわ...」<> 5237<><>2018/03/08(木) 02:56:18 ID:3f/u7qJfp1i<>※追記
カッラサームスタンは当初は確かにブルーランドの傀儡で、ブルーランドの下でグリーンランドから国を守ってもらっていたが、国が軌道に乗り出した最近からはブルーランドを襲撃したりもしている。<> 5237<><>2018/03/08(木) 03:35:50 ID:3f/u7qJfp1i<>ここは魔法学院。相変わらず魔法の使えないサマランは他の生徒が魔法の実習をしている間、1人で剣の稽古をさせられていた。

「ちぇ、はぁ〜。なんで俺だけ...」とサマランはため息をつきながら言う。

コルベールはサマランを慰める様に肩を叩き言った。
「将来的に魔法の力が覚醒したら、魔法剣士になる選択肢もあるし剣の稽古も無駄にはならないよ。」

「けどよ〜」とサマランがブツブツ愚痴を言っているのを遠目にみつめるルイズ。

それから数日後、
休日、ルイズがサマランに剣を持ってきた。
「これ、家の公爵家にあった剣。あ、アンタが剣の稽古ばかりであまりにも惨めだったから..。感謝なさい。」

絹の布をスルリとおろすと、グリップに燦然と輝く宝石が装飾された剣だった。年季を感じさせる60cmほどの刀身。鞘から少し抜くと綺麗に磨かれた刃がキラリと光る。

<> 5237<><>2018/03/08(木) 03:47:12 ID:3f/u7qJfp1i<>「あ、ありがと。」とサマランが少し驚いたように言う。

「ふ普段の飯使いのお礼もかねてね!た、大変だったんだからね!光り物を学院内に持ち込む許可を得るの!!ミスターコルベールが授業の稽古に使う以外は預かるって条件つきよ!」

そそっかしくルイズが言うが、その気遣い、そして何よりも、おそらくはバリエール公爵家の大切な品であろうこの剣をくれたことがとても嬉しかった。

サマランはルイズの前で方膝をつき、改めて剣を受け取った。
「ありがとうございます。ご主人様。」

ムーっとルイズの顔が赤らまる。
「も、もうそういうのいいって!! 購買所で何か買ってきなさい!」<> 5237<><>2018/03/08(木) 04:00:03 ID:3f/u7qJfp1i<>そんな学院生活も入学から1ヶ月が過ぎようとしていたある日。

「ミスター! サマラ ド デミ アリアン!」大変だ!扉の向こうからコルベールの声がした。そしてガンガンと扉を叩く。

朝の8時、授業の1時間前。寮の自室で今日はサボろうと考えていたサマランだったが普通でない事態を察し扉を開ける。

「なんですか?」

「いいか。落ち着いて聞いてくれ。いいか?君のアリアン男爵家が賊の被害にあい、君の家のご両親や侍従達が殺された。」

「は。」

雷が落ちるとか、ビックリするとか、そんなレベルではなくただ頭が真っ白になった。

<> 5237<><>2018/03/08(木) 04:09:00 ID:3f/u7qJfp1i<>モンモランシー「ねぇ?なにアレ?サマランとコルベール先生じゃない?」

ただ事ではない雰囲気を察したルイズはサマランの方に駆け寄っていく。
「何かあったんですか?ミスタコルベール。」

「嘘だ。お父様とお母様が!!」
狂乱状態のサマランをみてルイズはただ立ち尽くすしかなかった。

「ミス ルイズ!!君は授業に行きなさい!」と怒鳴るようにコルベールが言う。

やはりおかしい。普段は声をあらげないコルベールなのにと、ルイズは思った。
サマランに何かを言っても錯乱しておりルイズは蚊帳の外にいるような感覚だった。

ルイズ「なんなの..なんなのよ」<> 5237<><>2018/03/08(木) 04:18:21 ID:3f/u7qJfp1i<>「コルベール先生!馬車を出してください!家に戻り確かめるまで信じません!ドッキリだと言ってください!!」

「ダンブルドァ校長から許可は出ている。私が君の家の領地まで付き添おう。」

馬車をありったけの力で疾駆させる。

その光景をルイズは不安と心配の混じりあった気持ちで見届けた、が

授業中、やはり彼女の性格上、立ってもいられなくなり、
教壇に立っていたハグリットに唐突に質問した。

「サマランに!サマランに何があったんです?!」

教室はどよめく。<> 5237<><>2018/03/08(木) 04:26:57 ID:3f/u7qJfp1i<>そして2時間近くかけて、サマランとコルベールはアリアン家に到着する。

屋敷の扉を突き破るようにして中に入ると、そこには剣をもった黒髪の男がいた。しかし、その男は漆黒のマントを躍らせ疾風のように消えていった。

血塗れのアリアン男爵と男爵婦人はすでに息を引き取っていた。侍従達の死体も床に転がり、辺りは血が飛び散っていた。しかし、まだ新しい。

「どういう事です。コルベール先生。いや、コルベール...!!」<> 5237<><>2018/03/08(木) 04:34:18 ID:3f/u7qJfp1i<>「サマラン君...君は..精神的に不安定になっている!落ち着けといっても、無理だろう!でも聞いてほしい!」

「貴方は今朝方にお父様とお母様の死を知らせたのに、なぜこの血は真新しいのですか..さっき殺されたばかりのように。なぜ、知っていたのですか...。」

サマランは無表情で抜け殻のようにコルベールににじりよる。

「サマラン君、僕は...そう。僕は君のご両親を殺害した者の仲間。カッラサーム側の人間だ。」

「何でなんですか!先生!」<> 5237<><>2018/03/08(木) 04:47:43 ID:3f/u7qJfp1i<>コルベールは俯きながら哀しげに語り始めた。

「僕はカッラサーム側の人間だ。王立学院に眠る魔法の秘術書を盗み出すために教員になった。でも、学院で教師をしている内に生徒達にも、勿論 君にも情がうつり... だから本当はエリオットのこの殺害計画も反対だった...。」

「エリオット...?」

「逃げろ!!サマラン!!さっきの黒い剣士はまだこの屋敷の中に居る!!私が食い止める!!」

「は?!」

「いいから逃げるんだぁ!!」怒鳴るコルベール。

次の瞬間、上空から仮面をつけた黒髪の剣士が表れコルベールを切りつけた。

「サマランく..ん わたしは..やはり、、生徒達の先生でありたか..った」コルベールは事切れた。

「ふん。最後の最後に生徒に情がうつるとは、スパイ失格だな。コルベール。」
その声は若い男の声だった。<> 5237<><>2018/03/08(木) 05:01:34 ID:3f/u7qJfp1i<>漆黒の男は言った。

「本当はコルベールにカッラサームへの忠誠心を試す意味でも彼に生徒である君を殺害させる予定だった。サマラン。」

「何で俺の名前を...。お前は誰だ!!」狂ったようにサマランが怒鳴る。

しかし、漆黒の男は対象的に氷のように冷ややかで落ち着いた声で言う。サマランに歩みよりながら。
「このアリアン男爵家の屋敷で、お前は誰だと、養子の君が言うのか。」

「く、来るんじゃねぇえ!!」魔法も武器も持たないサマランは腰をぬかし漆黒の男に怒鳴り散らす。

漆黒の騎士がサマランに斬りかかろうとしたその瞬間に彼を凄まじい炎が包んだ。

「なんなんだぁあぁあ!!」とサマランはわめき散らす。

「正義の見方参上さ。」
ギーシュだった。いや、彼だけではない。
マック、モンモランシー、そしてルイズがいた。<> 5237<><>2018/03/08(木) 05:52:00 ID:3f/u7qJfp1i<>ギーシュ、マック、モンモランシーは漆黒の騎士に魔法の集中放火を浴びせる。後退りする騎士。

とっさにルイズがサマランに駆け寄り、サマランに贈呈した剣を渡す。

「なんでこんな物騒なものを持ってきたんだ。こんな惨状になってるって知らない筈だろ。」サマランが言った。

「物騒で悪かったわね。。勘よ。何か嫌な予感がして勝手に持ち出してきたの。いいじゃない 結果的に持ってきて正解だったんだから!でも、今はそんな場合ではないわ。」

屋敷を見渡し事情を改めて確認し、ルイズは瞳に涙を浮かべながら言った。

「貴方が刺すの。仇でしょ。」

サマランは剣を手し、呪文の集中放火を浴び多少は弱っているであろう黒騎士に斬りかかったが、舞うよにして、あっさりと交わされてしまう。

「サマラン。お前は魔法学院の生徒だが、お前からは魔力を感じないな。フフフ。まぁ良い。お前はデザートにとっておこう。僕の名前はエリオット。また会おう。その時は君が死ぬときだ。」

黒騎士は疾風のように去っていく。逃がすまいと魔法を放つギーシュ達の攻撃も当たらず、ドラゴンに乗り空へ消えていった。

ギーシュは空を見ながら言った。
「あ、あれはドラゴン...本当に居たのか!!噂に聞く新大陸のクリーチャー。はっ、そういえばサマランは!!」ギーシュがサマランのほうを振り替えると...。

「アリアン男爵家は終わりだ...学費は??俺どうなるんだ。俺も落ちぶれ貴族みたいになるのかな...。」と言いながら泣いていた。

そして

ルイズはそんなサマランを強く、深く

抱き締めたのだった...。<> 5237<><>2018/03/08(木) 06:07:32 ID:3f/u7qJfp1i<>サマランはアリアン男爵から形見としてルビーのペンダントをブチリと取った。そして言った。

「そんなことより、お前等なんで俺がここに居るってわかったんだよ。まさかお前等もカッラサームの...。」

マックが言う。
「サマラン何いってるんだよ。僕達がサマランを追いかけると言ったら、ハグリットがダンブルドアに伝えてくれて、ダンブルドアがディテクト(探知)の魔法を使ってくれたんだ。それにしても気の毒というか、言葉が見つからないよ..ハハ。」

ちなみにコルベールはダンブルドアから生徒を連れての学院外出許可を得ていると言っていたが(>>76参照)実際には得ていなかった。

「そういえばミスターコルベールは?あなたは一緒だったんでしょう?...」モンモランシーが物憂いしく言った。

「コルベールは...」サマランの視線の先には彼の死体があり、サマランは事情を話した。<> サマラン 5407<><>2018/03/16(金) 03:34:16 ID:3f/u7qJfp1i<>ここは校長質。椅子にはダンブルドアとハグリットを含めた教員が2人いた。

「事情を検分しようかのぅ。」ダンブルドアは長く伸びた髭を弄りながら、校長室に入ってきたサマランとルイズ、ギーシュ、マック、モンモランシーを見ながら言った。

サマランはしょう悄然としながら嘆息をついているだけだったのでルイズが代わりに説明をした。
「サマランの一族であるアリアン男爵家は何者かにより衛兵や侍従達もろとも斬殺されていました。私達が着いた頃には魔法を使えないサマランは仮面をした黒いマントの男に追い詰められていたので、一応は追い払いましたが息の根までは...男は去り際にエリオットと名乗っていました。」

校長室に緊張した雰囲気が漂う。

「なんと、なんと気の毒な...。」
ダンブルドアは立ち上がりサマランの手を握り言った。「大丈夫じゃ。君にはワシがついておる。して...コルベール先生は?」<> サマラン 5407<><>2018/03/16(金) 04:02:27 ID:3f/u7qJfp1i<>ルイズが言った。
「それをお話するにあたっては、重要なことですので、恐縮ながらダンブルドア校長先生以外には退室をしていただきたいのですが。」

「よろしい。」
二名の教員が退室するとダンブルドアは杖をふり防音の魔法を使った。
「これで安心じゃな。」

サマランは俯きながら口を開けた。腹のそこから何かを吐き出すように言った。
「コルベールはカッラサーム側の裏切り者だったんです!エリオットと同じカッラサームの人間でした!!」

ダンブルドアは驚きながら言った。
「なんと、カッラサームは学院内にまでその魔手を。しかしコルベールはグリーンランド人、カッラサームがグリーンランド人を買収しているというのは知っておったが...。よもや。」

サマランは言った。
「コルベールは学院にある魔法書を盗み出す為にカッラサームに雇われたようです。私の事も屋敷で殺すつもりだったようですが、それを躊躇したためにやつ...エリオットに殺害されました。。」

「身内をも斬るとはなんという残忍性じゃ。カッラサームは悪魔か。しかし何のためにそのエリオットとやらはサマラン君の一族を...?」

「心当たりはありません。」

「とにかく、まだ学院内に裏切り者がいる可能性もあるのぅ。教員達に一人一人異端審問をかけるのはかえって面倒になりかねん。仮にカッラサームのスパイがいるとして、奴等の狙う魔法書は簡単には見つけだせぬ故、しばらくは泳がせておこう。怪しい者がいれば遠慮なく方向をお願いする。もちろん皆も今回の事件は内密にな。」<> サマラン 5407<><>2018/03/16(金) 04:25:41 ID:3f/u7qJfp1i<>ダンブルドアは杖を振ると羊皮紙をヒラリと浮かし手にとった。
「今回のアリアン男爵家斬殺事件はわしのほうから王都に調査を依頼する。カッラサームの件についても書いておく。そういえば、サマラン君。君はアリアン家の養子じゃったな...。」

ルイズがハッとし顔を赤らめながら言った。
「サマランを疑ってるんですか!犯人はエリオットです!私達もみたんです!魔王も剣もろくに使えないサマランが犯人なんてありえません!」

ギーシュ、マック、モンモランシーもルイズに同調する。

「これこれ、生徒を疑ってなどおらんよ。ワシはサマラン君を守るつもりじゃ。サマラン君にはこの学院にいてもらう。無論外出は許可できぬが、普段通り授業に出席してくれてもかまわぬ。」

サマランが言う。
「私の爵位継承や屋敷や領地等の資産はどうなるのでしょうか?」

「それは調査が一段落してからじゃのう。この件は重大なので君達も王都に召喚され取調をうけるじゃろう。しかし案ずるでない。ワシは皆の見方じゃ。」

サマランは心の中で今になって沸々と憎悪の感情を煮えたぎらせていた。エリオットを絶対にこの手で殺してやる、と。<> サマラン 5407<><>2018/03/16(金) 12:57:08 ID:3f/u7qJfp1i<>4
そこはこの世の深淵と呼ぶに相応しい。闇夜に紛れネズミがちょろちょろと地べたを動いていた。
噎せるような臭気と希望のない虚無感に包まれたそこはさながらゲットーのようであった。

二段ベッドが馬小屋のような建物に敷き詰められ、外からは逃げられない様に施錠されていた。

暗闇で声がした。
「なぁ、トシオ。もう少しの辛抱だよな。」

「そうだ、リー。カッラサームスタンが俺達を自由にしてくれる。」

「キムの奴は今朝に倒れて死んだんだと。」

「可愛そうに。」

「俺達は絶対に生き延びてカッラサームと共にあの貴族達に一矢報いてやる..死んでいった、いや殺されていった仲間達の無念を晴らすためにも。」<> サマラン 5407<><>2018/03/16(金) 13:23:31 ID:3f/u7qJfp1i<>早朝。
「起きろ!!平民ども!!点呼!!」

ここは王立魔法学院から西、王都グリーンブルグから北位置する生産業の都市グリーンバーグ。

平民は労働に従事させられている。

男性は危険な鉱山での魔法石の採掘および製錬やインフラ整備など
女性は薬草をつかったキズ薬や香水の生産、生地から洋服を仕立てる等の仕事に従事させられている。

彼ら平民をこきつかう主人は貴族である。
いい平民の女がいると貴族は夜の相手にする事も珍しくはないが、それでもそういった平民の女性は貴族から気に入られているので運が良いと言える。

平民達からみえるこの世界は地獄に近い。
彼らには美しいはずのこの世界のなにもかもが霞んで見える。

肌をつたる冷たい風が過酷な冬の訪れを知らせようとしていた。<> サマラン 5407<><>2018/03/16(金) 13:25:46 ID:3f/u7qJfp1i<>※どうでもいいけどヨーロッパの木て常緑樹だから葉が落ちたりしないのかな。<> サマラン 5452<><>2018/03/18(日) 18:35:03 ID:3f/u7qJfp1i<>さて今日も平民の1日は始まった。
トシオとリーを含めた50人ほどの男達は鉱山へと向かう。労働の対価の殆どを貴族に搾取される奴隷的労働。平民が過労死しようが貴族は新しい平民を雇い働かせるだけなのだ。替えはいくらでもあった。

反乱でもしようものなら貴族に魔法で焼かれる。貴族に平民がかすり傷をつけたとしたなら、罰として平民10人を連帯責任として殺害する事を貴族は辞さない。

トシオとリーが鉱山に向かう最中にトシオはある平民の女に気づいた。年は10代の後半くらいだろうか。女は初老の貴族に言い寄られていた。

「リー。あれはフェイウォンではないか。」

リーはトシオに言われそちらに目を向けた。紛れもなくそれはリーの妹であった。<> サマラン 5452<><>2018/03/18(日) 18:48:51 ID:3f/u7qJfp1i<>鉱山主のグレゴリーがフェイウォンに無理矢理に迫っていた。嫌がる彼女の胴にグレゴリーの皺の入った手が絡まった時、
トシオの制止を振り切りリーはフェイウォンの元へ走り出していた。

瞬く間に衛兵達がリーに魔法を浴びせ彼は炎に包まれながら絶叫をあげた。その絶叫は間も無く事切れ彼は妹に近づく事も許されず死んだ。

トシオはリーの犯した“罪”の連帯責任としてアンダーアリーナへ行かされた。それは事実上の死刑宣告である。

アンダーアリーナはグリーンバーグの地下にあり、そこでは死ぬまで平民同士で闘わされるのである。グリーンバーグの紳士達は夜な夜な観戦に酔狂する、そんな貴族達の血生臭い娯楽であった。<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 17:39:15 ID:3f/Fn5R34Bc<>「レディス アンド ジェントルメン!!今宵も脳無しの野蛮な猿どもがしのぎを削る!!」

司会者らしき人物が闘技場の中央で観衆の貴族達に叫ぶ。すると観衆達からの拍手が巻き起こった。

「今回のカードはこちらぁ!!トシオvsジョンチル!!」

トシオは控えの部屋から闘技場の中央へと行かされた。そして対戦相手と思われる男と対峙する。

「ルールは簡単。素手で死ぬまで殴りあってもらう。客席から投げられた武器は使っても良い。わかったな。では初め!!」

司会者はそういうと客席のほうへ走っていった。<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 17:53:59 ID:3f/Fn5R34Bc<>トシオは対戦相手であるジョンチルから逃げる。

闘え、と客席から野次が飛ばされたり笑い声がする。対戦相手はどうやらここで闘うのが初めてではないらしく間合いを詰めてくる。

一応はガードをしてみるトシオだが、
ジョンチルに蹴りをいれられ体勢を崩された隙をつかれた。

そしてジョンチルはトシオの顔面を一発二発と殴った。
一発目は目に当たり、二発目で鼻の骨が折れツーンと衝撃が響いた。怯んだトシオを見たジョンチルはパンチの雨を浴びせ始めた。
トシオはたまらず崩れ落ちたが相手は獣のように躊躇なく殴りつけてくる。

トシオから客席の歓声が遠のいていく。

その時、なぜだか知らないが、闘技場に猛犬が何匹も入ってきた。
<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 18:04:53 ID:3f/Fn5R34Bc<>猛犬はジョンチルに群がり噛み付きはじめた。

「うあぁあぁ!!」
ジョンチルも噛み付かれたまらず声をあげている。

その時、トシオは思った。
ここは貴族達が平民の闘いを観て勝ち負けを楽しむ場所ではなく、単に平民が死ぬ様を貴族にみせるための見世物小屋なのだと。
誰が勝とうが負けようが、どの道最終的には死んでもらおうと言う事なのだろう。

その時に丁度、トシオの目の前にナイフが放り込まれた。トシオはナイフを握りしめ、猛犬やジョンチルを刺した。ジョンチルは死んだが、猛犬の牙の矛先は自分へと向けられた。

その時だった。「そこまでじゃ!!」と声が聞こえた。<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 18:16:58 ID:3f/Fn5R34Bc<>1人の貴族が闘技場に入り、猛犬を風の魔法でまいあげ地面に叩き付けた。

「この少年を買おう!!金貨10枚じゃ!!」

その老人は、メイジの為に魔法石でできた剣や鎧をつくる工事を所有しているウエポン伯爵だった。

魔法石は魔法の力を宿すことができる。それを鍛えることにより、炎の魔力をやどした魔法剣や、光の魔力を宿した回復の鎧など、その利用法は未知数である。<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 18:46:03 ID:3f/Fn5R34Bc<>トシオが目を覚ますとそこは見たこともない空間だった。フカフカのベッド。壁にはグリーンバーグの風景画などが掛かっていた。これが貴族の屋敷の中なのか。

そうトシオは金貨10枚でウエポン伯爵に命を救われたのだ。

トシオが目を覚ました事を使用人が確認すると、使用人は言った。「ご主人様がお待ちですよ。」

ウエポンは食卓で食事をしていた。

「君も食べるかね?」
「いえ、今はあまり」<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 18:57:54 ID:3f/Fn5R34Bc<>「私が君を助けた訳を訊きたいのだろう。君、カッラサームスタンに亡命する気はあるかね。」
それはまさに願ってもみない事だった。
トシオはずっとカッラサームスタンに憧れを抱いていた。

「貴方はカッラサームスタン側なのですか。」とトシオが訊いた。

「私はグリーンランド側だが、その前に私欲を優先する。近い内にカッラサームとの間で戦が起こるじゃろう。私は武器の工事を持っているんじゃが、武器の需要を上げるためには戦は長引いて貰わなければならない。」

そういうと、ウエポンは羊皮紙で出来たノートを取り出した。

「ここには最新の武器の製法がかかれておる。まだグリーンランドも持っておらんようなものじゃ。これを持って亡命するのじゃ。」

どうやらウエポン伯爵は武器を売るために、戦になった際グリーンランドがあっさりとカッラサームスタンを潰す事を良しとしないらしい。戦を長引かせる為に敵の戦力強化を狙い武器の製法を流しているようだ。<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 19:20:17 ID:3f/Fn5R34Bc<>グリーンランドでは平民の武装は禁止されているが、カッラサーム軍には武装した平民がいるという。平民といえど魔力を宿した武器で武装したならそれなりにメイジと闘う事も可能である。

「カッラサームの生活の方が良いじゃろうて悪い話ではなかろう、というよりこれは命令じゃ。わかるの?」

そんな事はわかっていた。断ればここで殺されると。

「もし亡命に失敗しグリーンランド側に捕まった場合、私はお前を盗人として処理するので失敗は許されぬぞ。この国の貴族達は平民の言うことなど誰も耳を傾けぬ。」

「しかし、どうやって?」

するとウエポンは布と魔法石で出来たペンダントを取り出した。

「この布を被ればお主は透明になり姿を隠せる。そして、このペンダントには風の魔力が宿されている。このペンダントの力で国境の壁を越えるのじゃ。」

トシオは消えていった鉱山労働者の仲間達の為にも、カッラサームスタンへ渡り武器の製法を渡すことを強く決意した。
<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 19:51:20 ID:3f/Fn5R34Bc<>トシオは丘を越え、山を越え、川を越えた。
何度もくじけそうになったがその都度消えていった鉱山労働者の仲間を思いだし足に力をいれた。そしてついに国境を越えた。

するとカッラサームのメイジがやってきて武器の製法の書かれたノートをトシオから取るとトシオを殺害した。

「若い女ならデミコモナー計画(>>70参照)のために生かすが、お前などいらぬ。」

カッラサームは亡命者のふりをしたグリーンランドからのスパイも懸念していたが、、そもそもトシオというたった1人の平民の命などどうでもよかったのだ。

人種平等を謳うカッラサームスタンだがやはり建前である。確かにグリーンランドよりは平民の生活は良いが、平民は貴族より下だという意識はここカッラサームスタンでもまだ途絶えてはいないのだった。
<> サマラン 5540<><>2018/03/27(火) 20:06:38 ID:3f/Fn5R34Bc<>メイジは取り上げたノートを読むとそれを燃やした。

「こんな嘘か本当かもわからぬ魔法兵器を造っている間にグリーンランドは着々とカッラサームに攻め混む準備をしているだろう。時間と労力を浪費させるためのくだらないデタラメだ。」と一蹴した。

そう、そのカッラサームのメイジの言う通り、グリーンランドは今まさにでもカッラサームスタンという吹き出物のような国を潰そうとしているのだ...。<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 05:07:37 ID:3f/Fn5R34Bc<>カッラサームには度々、情報を持った平民が亡命してくるが、こういった情報の中には嘘もあり最近ではそういった亡命者は不審者と見なされている。ウエポン伯爵からトシオに渡されたノートも出鱈目であり、トシオはウエポン伯爵に弄ばれただけなのであった...。

ウエポン伯爵も本当に情報を漏洩させたいのなら何処の馬の骨ともわからない平民にそれを託さなかっただろう。
トシオにはそれを考える余裕がなかったのだ。

そもそもカッラサームがグリーンランドから情報を得る場合、グリーンランド人だがカッラサーム側の貴族(コルベールのような)に依頼し情報を盗めばいいだけであり、

トシオの努力も死も完全に意味のないものだったのだ。

<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 05:47:36 ID:3f/Fn5R34Bc<>グリーンランド城においてグリーンランド国王とブルーランド国王代理や高官のもとで両国間の不可侵条約(>>68)が締結された。

そしてグリーンランドはさらに新たな条約を提案した。それはグリーンとブルーの両国間での一時的軍事同盟であった。
カッラサームがグリーンかブルーのどちらかを侵攻した場合には同盟国のために戦わなければならないという内容だ。これはカッラサームが地図上から消滅するまでが満期である。

「ブルーランドは以前にカッラサームに強力なメイジを殺害されたと言っておりましたな。我々はモモンガ教のグリーン派とブルー派ではあるが、平等なる民こそを賛美すべしという不信心なカッラサームに比べれば遥かに親しい。両国にとって悪いものではないでしょう。」

これにはカッラサームを牽制する狙いも少しはあったが、グリーンランドはあくまでブルーランドの出方が気になるのだ。カッラサームはグリーンランドにとっては単なる破落戸の集いである。自国領土に10年間もカッラサームの存在を許してきたブルーランドが、本当にカッラサームを共通の敵と見なしているのか確めたいのである。
<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 07:58:06 ID:3f/Fn5R34Bc<>「私は国王代理としてブルーランド国王の不可侵条約に賛同するとの意志を伝えるために来ました。しかし、ここからは代理としてではなく私個人として発言させて頂きたい。カッラサームスタンの人間はもともとはグリーンランドの貴族の出やグリーンランドの圧政に苦しんだ平民といった人々でしょう。ブルーランドとしてもどうにかしなければならないという思いは同じですが、もともとはそちらの責任では。」

グリーンランド国王が言う。
「お前らこそ その負け犬どもに餌をやり手なずけ、コチラに揺すりをかけておるのではないか?!」

大臣「王様、めでたい和平の場ですぞ。」

「失礼いたしました。グリーンランド国王様。軍事同盟の件、前向きに検討させていただきます。」

ブルーランドの代理や高官達は帰っていった。<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 17:05:03 ID:3f/Fn5R34Bc<>ここはブルーランド王宮。
国王ルーク14世にグリーンランドから帰った高官達が軍事同盟の事を話した。同盟国が有事の際は同盟国も軍事支援をしなければならないというものだ。

「その一時的軍事同盟の話、許可しよう。」
ルークは言った。

「よろしいのですか。」

グリーンランドから落ちぶれ貴族や圧政に苦しんだ平民はブルーランドに亡命した。彼等のグリーンランドへの憎悪を利用出来ると考えたブルーランドが彼等の存在を許し建前上は自立した傀儡国家にしようとした。これがカッラサームの成り立ちである。
そしてブルーランドはカッラサームを積極的に支援し内政にも干渉した。

宗派の違いゆえに古来から小競り合いを続けてきたブルーランドとグリーンランドだが、カッラサームという新勢力の誕生によりグリーンランドの感心がそちらに向くかと思われたがグリーンランドはあくまでブルーランドが糸を引いているとみていた。

確かに当初はそうであった。<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 17:16:36 ID:3f/Fn5R34Bc<>しかし10年という建国から短い期間でカッラサームには元グリーンランド人の強力なメイジが出現しはじめた。彼等の自我は高まりブルーランドの言うことを聞かなくなり、
ついにはブルーランドにも牙を向いたりデミコモナー計画を独自に行うなどの行動をしだした。カッラサーム人としての自我を強め独立国家としての色を強めようとしていた。

セルゲリアではメイジの強さがそのまま武力と直結する。カッラサーム人の強力なメイジをブルーランド本国での爵位を餌に引き抜こうと考えたがカッラサームの猛者は拒否した。

もはやカッラサームはブルーランドの忠実な僕では無くなっていたのだ。<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 17:35:37 ID:3f/Fn5R34Bc<>しかしブルーランドもカッラサームを滅ぼそうと思えば滅ぼすことは可能である。ブルーランドに存在する隠れたメイジ(武力)であるシークレットメイジ達を使えば...。だがあえてそれはしないのだ。

カッラサームが自我を強めた今もなおブルーランドはカッラサームが思い通りに動くと思っている。もともとグリーンランドからの落ちぶれが多かったカッラサーム人の憎悪感情はブルーランドよりもグリーンランドに強く向けられており、何よりもブルーランドが彼等 亡命者を助けた恩義があるのだ。

ブルーランドは静観し、カッラサームがグリーンランドと戦うのを待っているのである。グリーンランドの戦力を見極める機会を伺っているのだ。

<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 17:53:34 ID:3f/Fn5R34Bc<>「しかし、ルーク様。軍事同盟を飲めば我々もグリーンランドの見方として戦わねばなりませんぞ。いつまで譲歩されるのですか。」

「グリーンランドとカッラサームは戦になるであろう。同盟といえど、戦の際はあくまで支援程度だ。適当なメイジを差し向ければ良い。それにその同盟を拒否したならグリーンランドのブルーランドへの疑心をますます強めてしまう。我々はグリーンとカッラサームが戦になるまで待っていれば良い。」

ブルーランドはグリーンランドとカッラサームが戦になり潰しあいをするのを待っていた。またブルーランドはグリーンランドにも自国のシークレットメイジ(隠れた戦力)があることを懸念していたため、グリーンランドの戦力の底を確認する意味でも両国間の戦を強く望んでいた。<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 18:25:44 ID:3f/Fn5R34Bc<>5
ここは王立魔法学院。謎のカッラサーム人 エリオットによるアリアン男爵家一家皆殺し事件と王立魔法学院教師コルベールの死の件で現場にいたサマラン、ルイズ、モンモランシー、ギーシュ、マックは事情検分のために王都に向かおうとしていた。

「ちょっと、サマランあんたその剣...必要?」ルイズが怪訝そうに言った。

サマランはルイズから進呈された剣を持っていた。
「剣の声が聞こえたような気がしたんだ。それにお前らだって杖を持っていってるじゃないか!魔法の使えない俺にとってはこれが杖なんだい!」

ルイズが一瞬 白目を向いた後にサマランに言った。
「お ま え ら じゃないでしょ!私はご主人様!」

「それにしても剣の声..?もしかしてそれって魔法石で出来ているの?」とモンモランシーが興味ありげに言った。

「えぇ。元々、うちの公爵家のものよ。でもどんな魔力が込められているのかサッパリわからないから、サマランにあげたってワケ。」

「おーい。みんな準備ができたぞ。」向こうでマックが手をふっている。呑気なものだ。

一行は王立魔法学院から馬車で南へ出発した。<> サマラン 5650<><>2018/03/30(金) 18:39:39 ID:3f/Fn5R34Bc<>>>106
※訂正
またブルーランドはグリーンランドにも自国のシークレットメイジ(隠れた戦力) のようなものが あることを懸念していたため、<> 似非右翼オビツ<><>2019/06/23(日) 18:22:26 ID:z8/7UZau7G4<>舟橋市 中山

















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