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サマラン物語 月の騎士

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[0] サマラン 4335 2018/01/13 17:22 3f/u7qJfp1i

前書き 
この作品は「ゼロの使い魔」の世界観やキャラクターなどを元にしています。
またハリーポッターシリーズと同名のキャラクターも登場します。
ストーリーはなるべくオリジナルにしていきたいです。

108件のコメント 59番から108番を表示中

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[59] サマラン5157 2018/03/01 00:43 3f/u7qJfp1i

ルイズ達の心配を他所にサマランとモンモランシーは山を散策していた。薬草や秘薬の調合について全く詳しくないサマランにとっては、モンモランシーは博識といっても過言ではない。
彼女と行動を共にしたことで不幸中の幸いか、サマランは薬草の“わけまえ”を沢山ゲットしていた。

「秘薬の調合って何だ?」とサマランがモンモランシーに問う。
「ステレオな魔女のイメージみたいに蛙や秘薬を鍋にいれて煮込み呪術などに使う事もあれば、精霊や悪魔を喚起するのに使用することもあるわ。薬草は便利ね。回復の魔法が使えない場合でもハーブを調合すれば治療できるわ。王族親衛隊のようにメイジは戦線に立つこともあるの。そういった時に薬草の知識は無駄にはならないのよ。」

「へー、なるほどナ。」とサマランが聞いていると後ろから何やら凄まじい気配がした。ルイズかと思い振り替えると。

そこには巨大な熊がいた。

[60] サマラン5157 2018/03/01 00:55 3f/u7qJfp1i

直立すると4メートルはあろうか。その熊がサマランの後方10メートルほどにいた。

サマランはそっとモンモランシーの肩を静かに叩くと、口の前に人差し指を立てながら後ろに視線を送る。

モンモランシー「ひっ、あれはタイラントグリズリー...。この一帯には本来はいないハズだけど...」

次の瞬間、タイラントグリズリーはグオォ!!と叫びながらサマラン達目掛けて突進してくる。そしてサマラン達は一目散に山を駆け降りていく。

「まだ来てる?」
「あぁ!」
「あなたなんとかしなさい!」
「無理だ!魔法は使えないから!」
「私もまだ簡単な治癒魔法しか使えないの!」
「もう何も話すな!」

サマランと合流するためにディテクト(探知の呪文)を使いサマランの元に向かう
コルベール、スネイプ、ルイズ、マック、ハリーの前方からモンモランシーとサマランが走ってくる。とんでもない猛獣を連れて。

[61] サマラン5157 2018/03/01 01:03 3f/u7qJfp1i

「ふぅ。困った。ディテクトは魔力を探知してメイジの場所を探る魔法。獣は予測できない。。」とコルベールが少しため息をつきながら言った。

スネイプ「コルベール先生、タイラントグリズリーはこの辺には生息しない種ですぞ。」

ルイズ「きゃ、きゃあぁ」

駆け降りてきたサマランとルイズはぶつかりサマランはルイズと共に地面に転がる。

コルベールが炎の魔法を唱えると、炎は蛇のようにうねりタイラントグリズリーに巻き付く。
マック「すごい!火をあんな生き物のように操るなんて!」

スネイプ「速やかに他に犠牲者がいないか確認を。実習は中止ですな...。」

[62] サマラン5157 2018/03/01 01:28 3f/u7qJfp1i

生徒達は全員無事であった。
タイラントグリズリーは火の檻に捕らえられていた。

ドラコがタイラントグリズリーを檻越しにからかう「ハハハ このバケモノが!」
それに興奮したグリズリーはグオォ!!と威嚇する。するとドラコは驚き尻餅をついた。周りの生徒達は女子生徒を含め爆笑をする。

モンモランシー「はしたないわ。レディたるもの下に俯きクスクスと笑うものよ。ねぇルイズ。」

「そ、そうね。」ルイズはサマランとアクシデントではあるが抱きあう形になったことにモヤモヤした気持ちを抱いていた。

コルベール「おかしいな。これはタイラントグリズリー。セルゲリア(>>31参照)に生息する種だ。グリーンランド王国では危険指定生物3種であり一流メイジが届け出をしないと飼うことすら許されない。」

スネイプ「魔法学院はカッラサームと国境が近いですな。もしかして隣から来たのやも。」

コルベール「えぇ。我が学院は国境に近い。学院は強力なメイジも常駐している故、実は国境の警備も兼ねている部分も少なからずはある。とりあえずダンブルドア校長に知らせなければ。」

[63] サマラン5157 2018/03/03 21:37 3f/u7qJfp1i

その時、サマランはふと気づく。遠目には、東の国境に向かい何やらゾロゾロと人々が移動しているのが見える。国境までは少し山を超えれば、あとはステップ地帯である。国境は壁で隔てられている。

「なんだあの連中は。」とサマランがタイラントグリズリーを尻目に言った。

ルイズ「おそらくは国境警備の増員ね。常駐の警備だけでは足りないのかも。」

「西カッラサーム遠征もあったし、物騒なことにならなきゃ良いんだけどな。」

「グリーンランドの生産業の情報がカッラサームスタンに漏れている可能性があるかも知れないと言う情報もあったわね(>>45参照)。グリーンランドで平民(黄色人種)は貴族(白人)から奴隷といっていい扱いを受けているわ。だからこの国から逃亡したり、人種に寛容と言われるカッラサームスタンへ逃れる平民達が多いの。」

ふーん、ルイズって意外にそういう話にも詳しいんだな、とサマランは感心し試しに訊いてみた。

「じゃさ、仮に平民がグリーンランドから逃げ出そうとしてるのが見つかったらどうなるんだルイズ。」

「あ、あたしの事はご主人様と呼びない!そうね。当然その場で殺されるわ。」

魔法学院でルイズの飯使いをするのも疲れるが、学院の外は外で危険なんだな。

[64] サマラン5157 2018/03/03 21:48 3f/u7qJfp1i

ここは魔法学院校長室。コルベールとスネイプがタイラントグリズリーを捕獲した事を知らせに入ると、そこには先客がいた。

そこには髪と髭を伸ばした 7フィートの大男がおり、ダンブルドアとなにやら話をしていた。

「話を割ってすみませんが、校長、裏山での実習中にタイラントベアを捕獲しました!生徒は無事でしたが」コルベールが興奮気味に言うと、

「それはワシのペットじゃよ。少し前にかいはじめてな。」と大男がいった。

コルベールとスネイプは唖然としている。

ダンブルドアの話によると、この大男はハグリットという名でありダンブルドアの旧友である。動物や自然を愛する部分があり国境付近で独りで自由に暮らしている。

[65] サマラン5157 2018/03/03 21:56 3f/u7qJfp1i

「ちゃんとペットは鎖に繋いでおくできではありませんかな。」とスネイプ。

コルベール「隣国があの猛獣を放ったわけでは無かったのか。国境付近の緊張が増している気配がしたもので。」

「そうそう、今丁度そんな話をしておってな。」とダンブルドア。

「ハグリットとタイラントベアーが散歩中に何者かに攻撃を受けたのじゃよ。それでハグリットのペットも気が立っていたのじゃろうが、その件を報告に彼が来ていたんじゃ。」

ハグリットは暫くは身の危険も考え、魔法学院領地で生活する事となった。彼はクリーチャーにも詳しくたまに授業の手伝いや臨時教員を担当する事となった。

[66] 三毛蘭次郎 2018/03/04 10:16 Lx/rZhIk21v

私もまだまだだけど、
もし、これからも書くなら、情景を言葉にすればいい。

私は最初に、
のび太がドラえもんに何かを求めた時の情景だ。

難しいよ。
言葉でのび太の葛藤を表すのは。

[67] 三毛蘭次郎 2018/03/04 16:58 Lx/rZhIk21v

ロープレもここまでだ。

分かるだろ、石原。

[68] 5237 2018/03/08 02:19 3f/u7qJfp1i

3

ここはグリーンランド王都であるグリーンブルグの中央にそびえる城の城中。城壁により下層のカーストと世界を隔て、高い城からは美しい海を望み、それは水面に月を映し静かに揺れていた。

城中に大使の一団が帰還した。

「して、どうであったか。グリーンランドとブルーランドの不可侵条約についての件は。」

不可侵条約は締結国同士での侵略行為をしないこと、また締結国は第三国を使っての間接的侵略および第三国への支援を行わない事とする条文であった。

「はい、ブルーランドはカッラサームスタンの大東により不可侵条約に好意的なようです。こちらがブルーランドからの信書で御座います。」

「フムフム。よくやった。」

「望外の喜びであります。国王。」

「しかし。カッラサームはブルーランドの傀儡とも思っておったが。条約により第三国であるカッラサームと、そしてブルーランドへの心配が軽減される結果となると良いな。」

[69] 5237 2018/03/08 02:31 3f/u7qJfp1i

「それが国王、カッラサームは我が国とブルーランド両国の共通の内憂かもわかりませぬ。」

「ではなぜ、ブルーランドはカッラサームに10年間も自国領土を“占有”させておる。」

「それは一重にカッラサームが国家として、強いからかと。」

「どういう意味だ。あの平民だらけの国のどこが??」

「ブルースタンの強力なメイジが何名もカッラサームの者に殺害されたと聞きました。いずれは西カッラサーム遠征の報復として我が国にも危険が及ぶ可能性が...。」

「なるほど。カッラサームにもメイジがいるというのは知っておるが、そんなに強力なメイジが?国境警備は強化しておる。安心してよい。早々にあの成金国家を消さねばな。」

[70] 5237 2018/03/08 02:46 3f/u7qJfp1i

「それともうひとつ。ブルースタンの情報によれば、カッラサームは建前では平民に権利を与え、人種平等などと謳っておりますが、実質的には平民を集め利用しようとしている可能性があると、」

「平民を囮にでもすると?」

「ご存知の通り、貴族には魔法の才能があり、万が一 平民に魔法の才能があったとしても我が国では平民に教育の機会は与えられません。
我が国は厳然たるカースト国家であり、貴族と平民が混血する事はあり得ません。」

「何がいいたい?」

「カッラサームの計画には、メイジである落ちぶれ貴族と平民との混血をつくり、魔法を使える“デミコモナー”を大量につくり育成し将来的には軍事国家を目指しているという話がブルーランドからありまして」

「うぬぬぬ...やはりあの破落戸国家は早々に地図上から消さねばなならぬな..奴等の骨も毛髪一本もこの世に残してはならぬわ...」

[71] 5237 2018/03/08 02:56 3f/u7qJfp1i

※追記
カッラサームスタンは当初は確かにブルーランドの傀儡で、ブルーランドの下でグリーンランドから国を守ってもらっていたが、国が軌道に乗り出した最近からはブルーランドを襲撃したりもしている。

[72] 5237 2018/03/08 03:35 3f/u7qJfp1i

ここは魔法学院。相変わらず魔法の使えないサマランは他の生徒が魔法の実習をしている間、1人で剣の稽古をさせられていた。

「ちぇ、はぁ~。なんで俺だけ...」とサマランはため息をつきながら言う。

コルベールはサマランを慰める様に肩を叩き言った。
「将来的に魔法の力が覚醒したら、魔法剣士になる選択肢もあるし剣の稽古も無駄にはならないよ。」

「けどよ~」とサマランがブツブツ愚痴を言っているのを遠目にみつめるルイズ。

それから数日後、
休日、ルイズがサマランに剣を持ってきた。
「これ、家の公爵家にあった剣。あ、アンタが剣の稽古ばかりであまりにも惨めだったから..。感謝なさい。」

絹の布をスルリとおろすと、グリップに燦然と輝く宝石が装飾された剣だった。年季を感じさせる60cmほどの刀身。鞘から少し抜くと綺麗に磨かれた刃がキラリと光る。

[73] 5237 2018/03/08 03:47 3f/u7qJfp1i

「あ、ありがと。」とサマランが少し驚いたように言う。

「ふ普段の飯使いのお礼もかねてね!た、大変だったんだからね!光り物を学院内に持ち込む許可を得るの!!ミスターコルベールが授業の稽古に使う以外は預かるって条件つきよ!」

そそっかしくルイズが言うが、その気遣い、そして何よりも、おそらくはバリエール公爵家の大切な品であろうこの剣をくれたことがとても嬉しかった。

サマランはルイズの前で方膝をつき、改めて剣を受け取った。
「ありがとうございます。ご主人様。」

ムーっとルイズの顔が赤らまる。
「も、もうそういうのいいって!! 購買所で何か買ってきなさい!」

[74] 5237 2018/03/08 04:00 3f/u7qJfp1i

そんな学院生活も入学から1ヶ月が過ぎようとしていたある日。

「ミスター! サマラ ド デミ アリアン!」大変だ!扉の向こうからコルベールの声がした。そしてガンガンと扉を叩く。

朝の8時、授業の1時間前。寮の自室で今日はサボろうと考えていたサマランだったが普通でない事態を察し扉を開ける。

「なんですか?」

「いいか。落ち着いて聞いてくれ。いいか?君のアリアン男爵家が賊の被害にあい、君の家のご両親や侍従達が殺された。」

「は。」

雷が落ちるとか、ビックリするとか、そんなレベルではなくただ頭が真っ白になった。

[75] 5237 2018/03/08 04:09 3f/u7qJfp1i

モンモランシー「ねぇ?なにアレ?サマランとコルベール先生じゃない?」

ただ事ではない雰囲気を察したルイズはサマランの方に駆け寄っていく。
「何かあったんですか?ミスタコルベール。」

「嘘だ。お父様とお母様が!!」
狂乱状態のサマランをみてルイズはただ立ち尽くすしかなかった。

「ミス ルイズ!!君は授業に行きなさい!」と怒鳴るようにコルベールが言う。

やはりおかしい。普段は声をあらげないコルベールなのにと、ルイズは思った。
サマランに何かを言っても錯乱しておりルイズは蚊帳の外にいるような感覚だった。

ルイズ「なんなの..なんなのよ」

[76] 5237 2018/03/08 04:18 3f/u7qJfp1i

「コルベール先生!馬車を出してください!家に戻り確かめるまで信じません!ドッキリだと言ってください!!」

「ダンブルドァ校長から許可は出ている。私が君の家の領地まで付き添おう。」

馬車をありったけの力で疾駆させる。

その光景をルイズは不安と心配の混じりあった気持ちで見届けた、が

授業中、やはり彼女の性格上、立ってもいられなくなり、
教壇に立っていたハグリットに唐突に質問した。

「サマランに!サマランに何があったんです?!」

教室はどよめく。

[77] 5237 2018/03/08 04:26 3f/u7qJfp1i

そして2時間近くかけて、サマランとコルベールはアリアン家に到着する。

屋敷の扉を突き破るようにして中に入ると、そこには剣をもった黒髪の男がいた。しかし、その男は漆黒のマントを躍らせ疾風のように消えていった。

血塗れのアリアン男爵と男爵婦人はすでに息を引き取っていた。侍従達の死体も床に転がり、辺りは血が飛び散っていた。しかし、まだ新しい。

「どういう事です。コルベール先生。いや、コルベール...!!」

[78] 5237 2018/03/08 04:34 3f/u7qJfp1i

「サマラン君...君は..精神的に不安定になっている!落ち着けといっても、無理だろう!でも聞いてほしい!」

「貴方は今朝方にお父様とお母様の死を知らせたのに、なぜこの血は真新しいのですか..さっき殺されたばかりのように。なぜ、知っていたのですか...。」

サマランは無表情で抜け殻のようにコルベールににじりよる。

「サマラン君、僕は...そう。僕は君のご両親を殺害した者の仲間。カッラサーム側の人間だ。」

「何でなんですか!先生!」

[79] 5237 2018/03/08 04:47 3f/u7qJfp1i

コルベールは俯きながら哀しげに語り始めた。

「僕はカッラサーム側の人間だ。王立学院に眠る魔法の秘術書を盗み出すために教員になった。でも、学院で教師をしている内に生徒達にも、勿論 君にも情がうつり... だから本当はエリオットのこの殺害計画も反対だった...。」

「エリオット...?」

「逃げろ!!サマラン!!さっきの黒い剣士はまだこの屋敷の中に居る!!私が食い止める!!」

「は?!」

「いいから逃げるんだぁ!!」怒鳴るコルベール。

次の瞬間、上空から仮面をつけた黒髪の剣士が表れコルベールを切りつけた。

「サマランく..ん わたしは..やはり、、生徒達の先生でありたか..った」コルベールは事切れた。

「ふん。最後の最後に生徒に情がうつるとは、スパイ失格だな。コルベール。」
その声は若い男の声だった。

[80] 5237 2018/03/08 05:01 3f/u7qJfp1i

漆黒の男は言った。

「本当はコルベールにカッラサームへの忠誠心を試す意味でも彼に生徒である君を殺害させる予定だった。サマラン。」

「何で俺の名前を...。お前は誰だ!!」狂ったようにサマランが怒鳴る。

しかし、漆黒の男は対象的に氷のように冷ややかで落ち着いた声で言う。サマランに歩みよりながら。
「このアリアン男爵家の屋敷で、お前は誰だと、養子の君が言うのか。」

「く、来るんじゃねぇえ!!」魔法も武器も持たないサマランは腰をぬかし漆黒の男に怒鳴り散らす。

漆黒の騎士がサマランに斬りかかろうとしたその瞬間に彼を凄まじい炎が包んだ。

「なんなんだぁあぁあ!!」とサマランはわめき散らす。

「正義の見方参上さ。」
ギーシュだった。いや、彼だけではない。
マック、モンモランシー、そしてルイズがいた。

[81] 5237 2018/03/08 05:52 3f/u7qJfp1i

ギーシュ、マック、モンモランシーは漆黒の騎士に魔法の集中放火を浴びせる。後退りする騎士。

とっさにルイズがサマランに駆け寄り、サマランに贈呈した剣を渡す。

「なんでこんな物騒なものを持ってきたんだ。こんな惨状になってるって知らない筈だろ。」サマランが言った。

「物騒で悪かったわね。。勘よ。何か嫌な予感がして勝手に持ち出してきたの。いいじゃない 結果的に持ってきて正解だったんだから!でも、今はそんな場合ではないわ。」

屋敷を見渡し事情を改めて確認し、ルイズは瞳に涙を浮かべながら言った。

「貴方が刺すの。仇でしょ。」

サマランは剣を手し、呪文の集中放火を浴び多少は弱っているであろう黒騎士に斬りかかったが、舞うよにして、あっさりと交わされてしまう。

「サマラン。お前は魔法学院の生徒だが、お前からは魔力を感じないな。フフフ。まぁ良い。お前はデザートにとっておこう。僕の名前はエリオット。また会おう。その時は君が死ぬときだ。」

黒騎士は疾風のように去っていく。逃がすまいと魔法を放つギーシュ達の攻撃も当たらず、ドラゴンに乗り空へ消えていった。

ギーシュは空を見ながら言った。
「あ、あれはドラゴン...本当に居たのか!!噂に聞く新大陸のクリーチャー。はっ、そういえばサマランは!!」ギーシュがサマランのほうを振り替えると...。

「アリアン男爵家は終わりだ...学費は??俺どうなるんだ。俺も落ちぶれ貴族みたいになるのかな...。」と言いながら泣いていた。

そして

ルイズはそんなサマランを強く、深く

抱き締めたのだった...。

[82] 5237 2018/03/08 06:07 3f/u7qJfp1i

サマランはアリアン男爵から形見としてルビーのペンダントをブチリと取った。そして言った。

「そんなことより、お前等なんで俺がここに居るってわかったんだよ。まさかお前等もカッラサームの...。」

マックが言う。
「サマラン何いってるんだよ。僕達がサマランを追いかけると言ったら、ハグリットがダンブルドアに伝えてくれて、ダンブルドアがディテクト(探知)の魔法を使ってくれたんだ。それにしても気の毒というか、言葉が見つからないよ..ハハ。」

ちなみにコルベールはダンブルドアから生徒を連れての学院外出許可を得ていると言っていたが(>>76参照)実際には得ていなかった。

「そういえばミスターコルベールは?あなたは一緒だったんでしょう?...」モンモランシーが物憂いしく言った。

「コルベールは...」サマランの視線の先には彼の死体があり、サマランは事情を話した。

[83] サマラン 5407 2018/03/16 03:34 3f/u7qJfp1i

ここは校長質。椅子にはダンブルドアとハグリットを含めた教員が2人いた。

「事情を検分しようかのぅ。」ダンブルドアは長く伸びた髭を弄りながら、校長室に入ってきたサマランとルイズ、ギーシュ、マック、モンモランシーを見ながら言った。

サマランはしょう悄然としながら嘆息をついているだけだったのでルイズが代わりに説明をした。
「サマランの一族であるアリアン男爵家は何者かにより衛兵や侍従達もろとも斬殺されていました。私達が着いた頃には魔法を使えないサマランは仮面をした黒いマントの男に追い詰められていたので、一応は追い払いましたが息の根までは...男は去り際にエリオットと名乗っていました。」

校長室に緊張した雰囲気が漂う。

「なんと、なんと気の毒な...。」
ダンブルドアは立ち上がりサマランの手を握り言った。「大丈夫じゃ。君にはワシがついておる。して...コルベール先生は?」

[84] サマラン 5407 2018/03/16 04:02 3f/u7qJfp1i

ルイズが言った。
「それをお話するにあたっては、重要なことですので、恐縮ながらダンブルドア校長先生以外には退室をしていただきたいのですが。」

「よろしい。」
二名の教員が退室するとダンブルドアは杖をふり防音の魔法を使った。
「これで安心じゃな。」

サマランは俯きながら口を開けた。腹のそこから何かを吐き出すように言った。
「コルベールはカッラサーム側の裏切り者だったんです!エリオットと同じカッラサームの人間でした!!」

ダンブルドアは驚きながら言った。
「なんと、カッラサームは学院内にまでその魔手を。しかしコルベールはグリーンランド人、カッラサームがグリーンランド人を買収しているというのは知っておったが...。よもや。」

サマランは言った。
「コルベールは学院にある魔法書を盗み出す為にカッラサームに雇われたようです。私の事も屋敷で殺すつもりだったようですが、それを躊躇したためにやつ...エリオットに殺害されました。。」

「身内をも斬るとはなんという残忍性じゃ。カッラサームは悪魔か。しかし何のためにそのエリオットとやらはサマラン君の一族を...?」

「心当たりはありません。」

「とにかく、まだ学院内に裏切り者がいる可能性もあるのぅ。教員達に一人一人異端審問をかけるのはかえって面倒になりかねん。仮にカッラサームのスパイがいるとして、奴等の狙う魔法書は簡単には見つけだせぬ故、しばらくは泳がせておこう。怪しい者がいれば遠慮なく方向をお願いする。もちろん皆も今回の事件は内密にな。」

[85] サマラン 5407 2018/03/16 04:25 3f/u7qJfp1i

ダンブルドアは杖を振ると羊皮紙をヒラリと浮かし手にとった。
「今回のアリアン男爵家斬殺事件はわしのほうから王都に調査を依頼する。カッラサームの件についても書いておく。そういえば、サマラン君。君はアリアン家の養子じゃったな...。」

ルイズがハッとし顔を赤らめながら言った。
「サマランを疑ってるんですか!犯人はエリオットです!私達もみたんです!魔王も剣もろくに使えないサマランが犯人なんてありえません!」

ギーシュ、マック、モンモランシーもルイズに同調する。

「これこれ、生徒を疑ってなどおらんよ。ワシはサマラン君を守るつもりじゃ。サマラン君にはこの学院にいてもらう。無論外出は許可できぬが、普段通り授業に出席してくれてもかまわぬ。」

サマランが言う。
「私の爵位継承や屋敷や領地等の資産はどうなるのでしょうか?」

「それは調査が一段落してからじゃのう。この件は重大なので君達も王都に召喚され取調をうけるじゃろう。しかし案ずるでない。ワシは皆の見方じゃ。」

サマランは心の中で今になって沸々と憎悪の感情を煮えたぎらせていた。エリオットを絶対にこの手で殺してやる、と。

[86] サマラン 5407 2018/03/16 12:57 3f/u7qJfp1i

4
そこはこの世の深淵と呼ぶに相応しい。闇夜に紛れネズミがちょろちょろと地べたを動いていた。
噎せるような臭気と希望のない虚無感に包まれたそこはさながらゲットーのようであった。

二段ベッドが馬小屋のような建物に敷き詰められ、外からは逃げられない様に施錠されていた。

暗闇で声がした。
「なぁ、トシオ。もう少しの辛抱だよな。」

「そうだ、リー。カッラサームスタンが俺達を自由にしてくれる。」

「キムの奴は今朝に倒れて死んだんだと。」

「可愛そうに。」

「俺達は絶対に生き延びてカッラサームと共にあの貴族達に一矢報いてやる..死んでいった、いや殺されていった仲間達の無念を晴らすためにも。」

[87] サマラン 5407 2018/03/16 13:23 3f/u7qJfp1i

早朝。
「起きろ!!平民ども!!点呼!!」

ここは王立魔法学院から西、王都グリーンブルグから北位置する生産業の都市グリーンバーグ。

平民は労働に従事させられている。

男性は危険な鉱山での魔法石の採掘および製錬やインフラ整備など
女性は薬草をつかったキズ薬や香水の生産、生地から洋服を仕立てる等の仕事に従事させられている。

彼ら平民をこきつかう主人は貴族である。
いい平民の女がいると貴族は夜の相手にする事も珍しくはないが、それでもそういった平民の女性は貴族から気に入られているので運が良いと言える。

平民達からみえるこの世界は地獄に近い。
彼らには美しいはずのこの世界のなにもかもが霞んで見える。

肌をつたる冷たい風が過酷な冬の訪れを知らせようとしていた。

[88] サマラン 5407 2018/03/16 13:25 3f/u7qJfp1i

※どうでもいいけどヨーロッパの木て常緑樹だから葉が落ちたりしないのかな。

[89] サマラン 5452 2018/03/18 18:35 3f/u7qJfp1i

さて今日も平民の1日は始まった。
トシオとリーを含めた50人ほどの男達は鉱山へと向かう。労働の対価の殆どを貴族に搾取される奴隷的労働。平民が過労死しようが貴族は新しい平民を雇い働かせるだけなのだ。替えはいくらでもあった。

反乱でもしようものなら貴族に魔法で焼かれる。貴族に平民がかすり傷をつけたとしたなら、罰として平民10人を連帯責任として殺害する事を貴族は辞さない。

トシオとリーが鉱山に向かう最中にトシオはある平民の女に気づいた。年は10代の後半くらいだろうか。女は初老の貴族に言い寄られていた。

「リー。あれはフェイウォンではないか。」

リーはトシオに言われそちらに目を向けた。紛れもなくそれはリーの妹であった。

[90] サマラン 5452 2018/03/18 18:48 3f/u7qJfp1i

鉱山主のグレゴリーがフェイウォンに無理矢理に迫っていた。嫌がる彼女の胴にグレゴリーの皺の入った手が絡まった時、
トシオの制止を振り切りリーはフェイウォンの元へ走り出していた。

瞬く間に衛兵達がリーに魔法を浴びせ彼は炎に包まれながら絶叫をあげた。その絶叫は間も無く事切れ彼は妹に近づく事も許されず死んだ。

トシオはリーの犯した“罪”の連帯責任としてアンダーアリーナへ行かされた。それは事実上の死刑宣告である。

アンダーアリーナはグリーンバーグの地下にあり、そこでは死ぬまで平民同士で闘わされるのである。グリーンバーグの紳士達は夜な夜な観戦に酔狂する、そんな貴族達の血生臭い娯楽であった。

[91] サマラン 5540 2018/03/27 17:39 3f/Fn5R34Bc

「レディス アンド ジェントルメン!!今宵も脳無しの野蛮な猿どもがしのぎを削る!!」

司会者らしき人物が闘技場の中央で観衆の貴族達に叫ぶ。すると観衆達からの拍手が巻き起こった。

「今回のカードはこちらぁ!!トシオvsジョンチル!!」

トシオは控えの部屋から闘技場の中央へと行かされた。そして対戦相手と思われる男と対峙する。

「ルールは簡単。素手で死ぬまで殴りあってもらう。客席から投げられた武器は使っても良い。わかったな。では初め!!」

司会者はそういうと客席のほうへ走っていった。

[92] サマラン 5540 2018/03/27 17:53 3f/Fn5R34Bc

トシオは対戦相手であるジョンチルから逃げる。

闘え、と客席から野次が飛ばされたり笑い声がする。対戦相手はどうやらここで闘うのが初めてではないらしく間合いを詰めてくる。

一応はガードをしてみるトシオだが、
ジョンチルに蹴りをいれられ体勢を崩された隙をつかれた。

そしてジョンチルはトシオの顔面を一発二発と殴った。
一発目は目に当たり、二発目で鼻の骨が折れツーンと衝撃が響いた。怯んだトシオを見たジョンチルはパンチの雨を浴びせ始めた。
トシオはたまらず崩れ落ちたが相手は獣のように躊躇なく殴りつけてくる。

トシオから客席の歓声が遠のいていく。

その時、なぜだか知らないが、闘技場に猛犬が何匹も入ってきた。

[93] サマラン 5540 2018/03/27 18:04 3f/Fn5R34Bc

猛犬はジョンチルに群がり噛み付きはじめた。

「うあぁあぁ!!」
ジョンチルも噛み付かれたまらず声をあげている。

その時、トシオは思った。
ここは貴族達が平民の闘いを観て勝ち負けを楽しむ場所ではなく、単に平民が死ぬ様を貴族にみせるための見世物小屋なのだと。
誰が勝とうが負けようが、どの道最終的には死んでもらおうと言う事なのだろう。

その時に丁度、トシオの目の前にナイフが放り込まれた。トシオはナイフを握りしめ、猛犬やジョンチルを刺した。ジョンチルは死んだが、猛犬の牙の矛先は自分へと向けられた。

その時だった。「そこまでじゃ!!」と声が聞こえた。

[94] サマラン 5540 2018/03/27 18:16 3f/Fn5R34Bc

1人の貴族が闘技場に入り、猛犬を風の魔法でまいあげ地面に叩き付けた。

「この少年を買おう!!金貨10枚じゃ!!」

その老人は、メイジの為に魔法石でできた剣や鎧をつくる工事を所有しているウエポン伯爵だった。

魔法石は魔法の力を宿すことができる。それを鍛えることにより、炎の魔力をやどした魔法剣や、光の魔力を宿した回復の鎧など、その利用法は未知数である。

[95] サマラン 5540 2018/03/27 18:46 3f/Fn5R34Bc

トシオが目を覚ますとそこは見たこともない空間だった。フカフカのベッド。壁にはグリーンバーグの風景画などが掛かっていた。これが貴族の屋敷の中なのか。

そうトシオは金貨10枚でウエポン伯爵に命を救われたのだ。

トシオが目を覚ました事を使用人が確認すると、使用人は言った。「ご主人様がお待ちですよ。」

ウエポンは食卓で食事をしていた。

「君も食べるかね?」
「いえ、今はあまり」

[96] サマラン 5540 2018/03/27 18:57 3f/Fn5R34Bc

「私が君を助けた訳を訊きたいのだろう。君、カッラサームスタンに亡命する気はあるかね。」
それはまさに願ってもみない事だった。
トシオはずっとカッラサームスタンに憧れを抱いていた。

「貴方はカッラサームスタン側なのですか。」とトシオが訊いた。

「私はグリーンランド側だが、その前に私欲を優先する。近い内にカッラサームとの間で戦が起こるじゃろう。私は武器の工事を持っているんじゃが、武器の需要を上げるためには戦は長引いて貰わなければならない。」

そういうと、ウエポンは羊皮紙で出来たノートを取り出した。

「ここには最新の武器の製法がかかれておる。まだグリーンランドも持っておらんようなものじゃ。これを持って亡命するのじゃ。」

どうやらウエポン伯爵は武器を売るために、戦になった際グリーンランドがあっさりとカッラサームスタンを潰す事を良しとしないらしい。戦を長引かせる為に敵の戦力強化を狙い武器の製法を流しているようだ。

[97] サマラン 5540 2018/03/27 19:20 3f/Fn5R34Bc

グリーンランドでは平民の武装は禁止されているが、カッラサーム軍には武装した平民がいるという。平民といえど魔力を宿した武器で武装したならそれなりにメイジと闘う事も可能である。

「カッラサームの生活の方が良いじゃろうて悪い話ではなかろう、というよりこれは命令じゃ。わかるの?」

そんな事はわかっていた。断ればここで殺されると。

「もし亡命に失敗しグリーンランド側に捕まった場合、私はお前を盗人として処理するので失敗は許されぬぞ。この国の貴族達は平民の言うことなど誰も耳を傾けぬ。」

「しかし、どうやって?」

するとウエポンは布と魔法石で出来たペンダントを取り出した。

「この布を被ればお主は透明になり姿を隠せる。そして、このペンダントには風の魔力が宿されている。このペンダントの力で国境の壁を越えるのじゃ。」

トシオは消えていった鉱山労働者の仲間達の為にも、カッラサームスタンへ渡り武器の製法を渡すことを強く決意した。

[98] サマラン 5540 2018/03/27 19:51 3f/Fn5R34Bc

トシオは丘を越え、山を越え、川を越えた。
何度もくじけそうになったがその都度消えていった鉱山労働者の仲間を思いだし足に力をいれた。そしてついに国境を越えた。

するとカッラサームのメイジがやってきて武器の製法の書かれたノートをトシオから取るとトシオを殺害した。

「若い女ならデミコモナー計画(>>70参照)のために生かすが、お前などいらぬ。」

カッラサームは亡命者のふりをしたグリーンランドからのスパイも懸念していたが、、そもそもトシオというたった1人の平民の命などどうでもよかったのだ。

人種平等を謳うカッラサームスタンだがやはり建前である。確かにグリーンランドよりは平民の生活は良いが、平民は貴族より下だという意識はここカッラサームスタンでもまだ途絶えてはいないのだった。

[99] サマラン 5540 2018/03/27 20:06 3f/Fn5R34Bc

メイジは取り上げたノートを読むとそれを燃やした。

「こんな嘘か本当かもわからぬ魔法兵器を造っている間にグリーンランドは着々とカッラサームに攻め混む準備をしているだろう。時間と労力を浪費させるためのくだらないデタラメだ。」と一蹴した。

そう、そのカッラサームのメイジの言う通り、グリーンランドは今まさにでもカッラサームスタンという吹き出物のような国を潰そうとしているのだ...。

[100] サマラン 5650 2018/03/30 05:07 3f/Fn5R34Bc

カッラサームには度々、情報を持った平民が亡命してくるが、こういった情報の中には嘘もあり最近ではそういった亡命者は不審者と見なされている。ウエポン伯爵からトシオに渡されたノートも出鱈目であり、トシオはウエポン伯爵に弄ばれただけなのであった...。

ウエポン伯爵も本当に情報を漏洩させたいのなら何処の馬の骨ともわからない平民にそれを託さなかっただろう。
トシオにはそれを考える余裕がなかったのだ。

そもそもカッラサームがグリーンランドから情報を得る場合、グリーンランド人だがカッラサーム側の貴族(コルベールのような)に依頼し情報を盗めばいいだけであり、

トシオの努力も死も完全に意味のないものだったのだ。

[101] サマラン 5650 2018/03/30 05:47 3f/Fn5R34Bc

グリーンランド城においてグリーンランド国王とブルーランド国王代理や高官のもとで両国間の不可侵条約(>>68)が締結された。

そしてグリーンランドはさらに新たな条約を提案した。それはグリーンとブルーの両国間での一時的軍事同盟であった。
カッラサームがグリーンかブルーのどちらかを侵攻した場合には同盟国のために戦わなければならないという内容だ。これはカッラサームが地図上から消滅するまでが満期である。

「ブルーランドは以前にカッラサームに強力なメイジを殺害されたと言っておりましたな。我々はモモンガ教のグリーン派とブルー派ではあるが、平等なる民こそを賛美すべしという不信心なカッラサームに比べれば遥かに親しい。両国にとって悪いものではないでしょう。」

これにはカッラサームを牽制する狙いも少しはあったが、グリーンランドはあくまでブルーランドの出方が気になるのだ。カッラサームはグリーンランドにとっては単なる破落戸の集いである。自国領土に10年間もカッラサームの存在を許してきたブルーランドが、本当にカッラサームを共通の敵と見なしているのか確めたいのである。

[102] サマラン 5650 2018/03/30 07:58 3f/Fn5R34Bc

「私は国王代理としてブルーランド国王の不可侵条約に賛同するとの意志を伝えるために来ました。しかし、ここからは代理としてではなく私個人として発言させて頂きたい。カッラサームスタンの人間はもともとはグリーンランドの貴族の出やグリーンランドの圧政に苦しんだ平民といった人々でしょう。ブルーランドとしてもどうにかしなければならないという思いは同じですが、もともとはそちらの責任では。」

グリーンランド国王が言う。
「お前らこそ その負け犬どもに餌をやり手なずけ、コチラに揺すりをかけておるのではないか?!」

大臣「王様、めでたい和平の場ですぞ。」

「失礼いたしました。グリーンランド国王様。軍事同盟の件、前向きに検討させていただきます。」

ブルーランドの代理や高官達は帰っていった。

[103] サマラン 5650 2018/03/30 17:05 3f/Fn5R34Bc

ここはブルーランド王宮。
国王ルーク14世にグリーンランドから帰った高官達が軍事同盟の事を話した。同盟国が有事の際は同盟国も軍事支援をしなければならないというものだ。

「その一時的軍事同盟の話、許可しよう。」
ルークは言った。

「よろしいのですか。」

グリーンランドから落ちぶれ貴族や圧政に苦しんだ平民はブルーランドに亡命した。彼等のグリーンランドへの憎悪を利用出来ると考えたブルーランドが彼等の存在を許し建前上は自立した傀儡国家にしようとした。これがカッラサームの成り立ちである。
そしてブルーランドはカッラサームを積極的に支援し内政にも干渉した。

宗派の違いゆえに古来から小競り合いを続けてきたブルーランドとグリーンランドだが、カッラサームという新勢力の誕生によりグリーンランドの感心がそちらに向くかと思われたがグリーンランドはあくまでブルーランドが糸を引いているとみていた。

確かに当初はそうであった。

[104] サマラン 5650 2018/03/30 17:16 3f/Fn5R34Bc

しかし10年という建国から短い期間でカッラサームには元グリーンランド人の強力なメイジが出現しはじめた。彼等の自我は高まりブルーランドの言うことを聞かなくなり、
ついにはブルーランドにも牙を向いたりデミコモナー計画を独自に行うなどの行動をしだした。カッラサーム人としての自我を強め独立国家としての色を強めようとしていた。

セルゲリアではメイジの強さがそのまま武力と直結する。カッラサーム人の強力なメイジをブルーランド本国での爵位を餌に引き抜こうと考えたがカッラサームの猛者は拒否した。

もはやカッラサームはブルーランドの忠実な僕では無くなっていたのだ。

[105] サマラン 5650 2018/03/30 17:35 3f/Fn5R34Bc

しかしブルーランドもカッラサームを滅ぼそうと思えば滅ぼすことは可能である。ブルーランドに存在する隠れたメイジ(武力)であるシークレットメイジ達を使えば...。だがあえてそれはしないのだ。

カッラサームが自我を強めた今もなおブルーランドはカッラサームが思い通りに動くと思っている。もともとグリーンランドからの落ちぶれが多かったカッラサーム人の憎悪感情はブルーランドよりもグリーンランドに強く向けられており、何よりもブルーランドが彼等 亡命者を助けた恩義があるのだ。

ブルーランドは静観し、カッラサームがグリーンランドと戦うのを待っているのである。グリーンランドの戦力を見極める機会を伺っているのだ。

[106] サマラン 5650 2018/03/30 17:53 3f/Fn5R34Bc

「しかし、ルーク様。軍事同盟を飲めば我々もグリーンランドの見方として戦わねばなりませんぞ。いつまで譲歩されるのですか。」

「グリーンランドとカッラサームは戦になるであろう。同盟といえど、戦の際はあくまで支援程度だ。適当なメイジを差し向ければ良い。それにその同盟を拒否したならグリーンランドのブルーランドへの疑心をますます強めてしまう。我々はグリーンとカッラサームが戦になるまで待っていれば良い。」

ブルーランドはグリーンランドとカッラサームが戦になり潰しあいをするのを待っていた。またブルーランドはグリーンランドにも自国のシークレットメイジ(隠れた戦力)があることを懸念していたため、グリーンランドの戦力の底を確認する意味でも両国間の戦を強く望んでいた。

[107] サマラン 5650 2018/03/30 18:25 3f/Fn5R34Bc

5
ここは王立魔法学院。謎のカッラサーム人 エリオットによるアリアン男爵家一家皆殺し事件と王立魔法学院教師コルベールの死の件で現場にいたサマラン、ルイズ、モンモランシー、ギーシュ、マックは事情検分のために王都に向かおうとしていた。

「ちょっと、サマランあんたその剣...必要?」ルイズが怪訝そうに言った。

サマランはルイズから進呈された剣を持っていた。
「剣の声が聞こえたような気がしたんだ。それにお前らだって杖を持っていってるじゃないか!魔法の使えない俺にとってはこれが杖なんだい!」

ルイズが一瞬 白目を向いた後にサマランに言った。
「お ま え ら じゃないでしょ!私はご主人様!」

「それにしても剣の声..?もしかしてそれって魔法石で出来ているの?」とモンモランシーが興味ありげに言った。

「えぇ。元々、うちの公爵家のものよ。でもどんな魔力が込められているのかサッパリわからないから、サマランにあげたってワケ。」

「おーい。みんな準備ができたぞ。」向こうでマックが手をふっている。呑気なものだ。

一行は王立魔法学院から馬車で南へ出発した。

[108] サマラン 5650 2018/03/30 18:39 3f/Fn5R34Bc

>>106
※訂正
またブルーランドはグリーンランドにも自国のシークレットメイジ(隠れた戦力) のようなものが あることを懸念していたため、

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